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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- その21 不思議な少女 ( No.35 )
- 日時: 2011/07/25 14:32
- 名前: とろわ (ID: 1ZQMbD0m)
さっきのやりとりから暫く経った後、俺たちはやりたい事をやっていた。
俺は仮眠をとっていたためにあまり覚えていないが、どうやらマリアは勉強、部長は読書をしていたらしい。
初日からコレなのもどうかと思ったが、この部にツッコミなどいらないから、スルーしておくことにした。
部活が終わり、俺は誰もいなくなった教室から鞄をとり、まっすぐ帰ることにした。
マリアとは家路が逆方向だったため、俺はのんびり1人で帰ろうと思った。
思った、まではよかった。
(なんでこんな事になったんだっけな…)
なんと、俺の目の前にいるのは、俺と同じ学校の制服をきた、俺の知らない女の子。
なんとかその場から離れようと真横を通って帰ろうとしたが、その都度妨害されて、帰るに帰れなくなった。
「…あのー、お前、誰?」
一応聞いてみたが、相手は何も答えない。
答えるどころか、俺に急接近してきた。
「なっ、何するつもりなんだよ!」
「悪いことはしない。……僕はただ、事実かどうかを確かめるだけだ」
な、僕…?
今日は男っぽい女子によく会う日だな。
…じゃなくって、そんなことはどうでもいいんだ!!
「事実?」
「そう、事実。お前のツレが、あの武内と口でやりあったのか?」
ツレ………?
ああ、マリアの事か。
「まあ、そうだな。…って、何でその事を知ってるんだよ!!」
少女はにやりと笑う。
それと同時に、赤の瞳はギラリと光り、黒い髪は風になびいた。
「やはり、そうだったのか。……知っている理由なんて、お前に言う必要はない」
そういうと、少女は闇の中に消えていった。
なんだったんだろう、アイツ。
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