コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- その23 風紀委員、型物、大和撫子 ( No.41 )
- 日時: 2011/07/25 17:32
- 名前: とろわ (ID: 1ZQMbD0m)
んで、次の朝。
教室に入ると、昨日は居なかったとかうんぬん質問攻めにあったが、全部「ヨーグルトです」と答えたからなんとかなった。
その後は、普通に授業を過ごし、普通に昼飯を食い……
「おい、聞いているのか日向!!」
「ヨーグルトです」
「このままふざけているつもりなら殺すぞ」
「いや、それだけはマジ勘弁」
とまあ、今、俺の目の前に風紀委員の下原凪(しもはら なぎ)がいる。
こいつは一年の頃から口うるさく、型物で、苦手な人間だ。
見た目は大和撫子、という感じで、黒髪に黒い瞳を持ち、ロングヘアーで、まっすぐした、綺麗な髪の女子。
スタイルもいいのだが、性格が型物すぎて、あまり友達がいないようだ。
「昨日授業をサボって、一体どこで遊んでいたんだ!」
「別にお前に関係ないだろ」
そう言って頭をかくと、凪は不満そうな表情を浮かべた。
「関係ある!!お前のせいでクラスの雰囲気が悪くなるだろう」
そう言って、俺の机を思いっきりたたいた。
音が俺の鼓膜に響き、耳が痛くなった。
その時。
「きゃあああああああああ!!!」
「なんでこの教室に?」
「素敵い!かっこいい!!」
と、クラス中の女子が騒ぎ出した。
何だろう、と思って扉の方に目をやると、そこには…
「マリア!!」
そう、黒瀬マリアが立っていた。
しかし、その周りには人だかりができて、マリアに近づく事はできなかった。
どうやら、凪も驚いたような表情を浮かべている。
「な、何であんなに女子が…?」
「あいつ——黒瀬マリアは成績優秀でスポーツ万能、おまけに美人で女性に優しい。だからあんなに女子にモテるんだよ」
「そう、なのか……」
凪はじっとマリアの方を見つめる。
時々口をパクパクと動かしていたが、なんと言っているのか聞き取れなかった。
「おーい、凪さーん?」
「……はっ、そうそう、輝樹!!お前に説教してやる!!」
「はひぃィッ!!」
…呼びとめなければよかったと、後悔したのであった。