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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- その25 変人教師は異世界人? ( No.47 )
- 日時: 2011/07/26 09:24
- 名前: とろわ (ID: 1ZQMbD0m)
という訳で、保健室の扉の前まで来てしまった。
「……………」
どうしよう。開けづらい。
来たところで、あいつに怒られるかもしれないし…
でも、結構困っているっぽかったしなあ、どうしようか。
とりあえず、扉に耳を当ててみることにした。
まあ、あんまり声は聞こえないんだけどな。うん。
だけど、マリアと変態教師がいることは分かった。
はいろう、かなあ……
「おい、貴様」
なんてやっていると、後ろから声をかけられた。
聞き覚えがある声だったので、とりあえず振り向いてみると、そこには…
「あれ、アンダーソン先生」
そう、ここで科学などを教えている変人先生——フレデリック・E・アンダーソン先生だった。
見た目は普通に高校生ぐらいなのだが、年齢は28歳らしい。
銀髪に黄色い瞳をもち、なんだか異国の人間っぽい先生だ。
本人も自分で異世界人だ、なんて言っているのだが、オカルト研究部ぐらいしか信じていないようだ。
セミロングの髪が風に揺れ、俺よりも背丈が小さい先生は、俺をジト目で見つめた。
「こんな変人がいる保健室の前で、何をやっているんだ」
いや、お前が言うなよ、お前が。
「特に用はないんですけどね」
「そうか。ないならさっさとそこから離れた方がいいぞ。巻き込まれるから、色々」
もう既に巻き込まれているんですけどねー。
「ところで、先生はなぜここに?先生はいつも実験室にこもりきりですよね」
「我輩か?…我輩は苺ヨーグルト牛乳を買いに行っていただけだぞ」
あ、そういえば、この人苺ヨーグルト牛乳大好きだったんだっけ。
ふと、先生の手を見ると、たくさんのそれがあった。
「ま、我輩は行くぞ。絶対そいつとあまり関わるなよ」
そう言って、先生は去って行った。
どんだけ嫌ってんだよ、変態保険医の事。
……まあ、犬猿の仲らしいんだけどな。うん。
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