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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- その27 積み木先輩とちーちゃん部長 ( No.49 )
- 日時: 2011/07/26 11:23
- 名前: とろわ (ID: 1ZQMbD0m)
「————という訳で、可哀想な俺は吹奏楽部を追い出され、楠に無理矢理こんな部活に入ることになってしまったんだよ…」
「え、だって、この時期ってコンクールとかあって忙しいんでしょう?先輩がいなくていいんですか?」
「いや、ずっとサボってたし。ぶっちゃけ今の一年よりも出てないと思うー」
「…………」
サボり魔め。とかツッこんではいけない。
「ま、そういう奴なんだよ。こいつは」
部長は椅子に腰かけ、気がつけば紅茶を啜っていた。どっから淹れてきたんだこれ。
「じゃあ、先輩はサボり魔で何もできない人間なんですk」「手芸とか…一応好きだからね?忘れるな^^」「すいませんでした」
どうやら、手芸はできるみたいだった。
「しかし、初めて手芸できる奴がきたねぇ。ま、こいつに習いたくないんだけどさ」
「楠は冷たいねえ。相変わらず氷のような冷たさだよ」
「黙れ積み木」
「俺は積み木じゃなくて罪木だよ、ちーちゃん」
「……殺すよ?」
と、なんだか険悪ムードになっていた。
そういえば、罪木って変わった名前だよな……
そして、絶対昔積み木積み木って言われてからかわれたタイプの人間だよねこの人。
「そうですよ部長。耶麻先輩は積み木山先輩なんですから」
「ブルゥータァアッス、お前もかあ!!」
なんか、一気に賑やかになった気がするなあ。
「黒瀬マリア、日向輝樹———。手芸部に所属しているのか」
少女は笑う。夕暮れの下。
屋上に立ち、にやりと笑う。
「試しに、行ってみるとするか」
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