コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

その36 姉貴と、振り回される俺と。 ( No.81 )
日時: 2011/07/30 11:40
名前: とろわ (ID: 1ZQMbD0m)

暇だったので、テレビの電源をつけると、ちょうど某クイズ番組が放送されていた。
しばらく見ていると、姉貴が俺に話しかけてきた。
「ところで輝樹」
「んー?」
適当に返事をすると、姉貴が俺の顔をじっと見てきた。
しぶしぶ音量を落として、俺も姉貴の方を見た。
「お前、学校どうだ?ダチとかいんのか?」
「まあな」
そう言うと、姉貴はふーんとつぶやいた。
「そういえば、去年聞いた時は部活はいってないっぽかったけど、今年は入ったのか?」
「…よくそんな事覚えてるよな」
「一応お前の姉貴だからな」
そう言うと、姉貴は缶に入っていたビールを全部飲みほした。
「まあ、一応入ったぜ。手芸部と言う名の暇つぶし部に」
「そうか。…よかったな」

…?
何がよかったのかは分からなかったが、姉貴が珍しい笑みを浮かべていて、少し違和感を覚えた。
でも、なんか姉貴って感じがするなあと、心の奥底でそう感じた。
「仲いいのか?部員と」
「まあな。…今日なんて、そいつとメアド交換したし」
「へえ。それって女の子?」
ニヤニヤと姉貴が笑う。
…その通りだから、何て答えればいいんだ。
「まあ、な」
「ふーん。可愛いのか?」
「ッぶふェエッ!!」
思いっきり唾が飛び出た。
慌てて濡れ布きんを持ってきて、せっせとテーブルを拭く俺。
「なるほど、図星か」
「いや、そういう問題じゃねえだろ?!いきなりその質問はなんだよ?!」
おっさんか、と言いかけたので、慌てて口を押さえる。
んな事言うと背骨がバキバキになってしまう。セーフセーフ。
「いやあ、どんな子なのか気になったんだよねえ」
そのニヨニヨと笑う姿がおっさんっぽいんだよなあ。うん。

そうして暫くその事について追及されたが、親父が夕飯を食卓へ運ぶのを手伝ってくれ、と言ったので、そこで終了となった。
ナイス親父、助かったぜ!!


ちなみに、料理は姉貴の好きなオム焼きそばなのであった。
…久々に食ったぜ、この料理。