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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- その39 初々しい高校二年生達 ( No.90 )
- 日時: 2011/07/31 11:21
- 名前: とろわ (ID: 1ZQMbD0m)
という訳で、俺は正門の前に来ていた。
あまりにも緊張しすぎて一時間前に来てしまった俺。
ちなみに今は四月の後半。寒い。朝寒い。
それだけじゃなくて、視線が痛い。
トレーニング中だと思われる野球部員とか、通行人とかの冷ややかな視線が。
しかも、あまり服のセンスがないから余計にだ。…でも、ジャージとかじゃないぞ!!流石に。
なんて十五分ぐらい1人で葛藤していると、マリアが来た。
「なッ、どうしてこんな時間に…?」
やっぱり、驚いているようだった。
無理もない。俺は十五分ぐらい遅刻してくるような人間だしな。自分で言うのもなんだが。
「いや、緊張しちゃって、慌てて家から飛び出してきたからさ」
ちなみに、それは本当だ。
慌てて朝飯を四人分作って…というか、まだ全員寝ていたから作るしかなかったんだけど。その後にダッシュで正門に来たからやたらと早い時間になってしまったのだ。
「そうだったのか。——ごめんな、待たせちまって」
「いや、平気だよ。つーか、お前も早いのな、四十五分前に来るなんて」
そう言うと、マリアはえへへと照れくさそうに笑う。
「実はと言うと、俺も結構緊張しちゃって。やっぱり、慣れ親しんでる奴でもその、二人きりでショッピングなんて…な」
っななななななななななっ、なななな!
それは俺の台詞だっつーの!マリアさん!
とりあえず、照れ隠しにぼそぼそと俺はつぶやく。
「そか。…でも、俺、早めに来てよかった。じゃなかったら、お前1人でこんな寒いところで待ってる事になってたんだからな」
そう言うと、マリアの顔がぽっと紅くなった気がした。
「ほんと、お前って奴は…」
でも、俺にはよく聞き取れなかった。
…あれ、昨日にもこんなことあったな。確か。
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