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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *田中さん家の日常*『オリキャラ募集中』 ( No.13 )
- 日時: 2011/07/31 19:48
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: 0.DI8Vns)
ろく 「こ、この歳にもなって……」
あず姉はとても面倒見が良い。そのせいか、小さいときからずっと俺たちの面倒を見てきたこともあり、最近俺たちを子ども扱いするふしがある。きっとあず姉にとって、俺たちは弟であり、成長した今でも「小さい弟」という印象だと思う。別にそれはかまわない。困ることもあまりないし。しかし、「あまり」ないのだ。「全く」 ない訳ではない。つまり———
「お弁当にタコウィンナーはもうやめて欲しい……」
「はっはっは!!お前まだいれてもらってるのかよ!!」
「んな訳ねーだろ!」
タコウィンナーを見て友達に笑われることは、皆無というわけでないのだ。
昼休み、俺はいつものように友達と給食で弁当を食べていた。友達は購買のパンを買ってて、正直なところ弁当は少数派だ。その少数派に俺は入っている。つまり、弁当の中身をからかわれることもある。
「お前の姉ちゃんって、本当に面白いな」
「う、うるせぇよ」
弁当を隠すように食べたい、という気持ちが分からないでもない。
「今時タコウィンナーか……お前、やめて欲しいって言えば?」
「それが出来れば、苦労はしねぇよ。あず姉……姉貴は、俺が小学生の時から弁当を作ってくれてるからさぁ」
「なるほど、本人にとってはなんら変わりないおかずって訳か」
「そういうこと」
あず姉にとっては「小さい弟」というレッテルが、まだ俺に貼られていることになる。
それは……まぁ弟として嬉しいけれど、一人の男としてはとても喜びがたい。
まだまだ俺はガキなんだなって思うし、一人の男として見られないほどなのか、とも思う。
「ま、だめもとで言ってみろよ。案外聞いてくれるかもしれないぜ?」
「そうだと良いけど……」
報復だと言わんばかりに、占いグラタンまで入れられそうだけど。
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