コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *田中さん家の日常*『オリキャラ募集中』 ( No.36 )
- 日時: 2011/08/19 11:23
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: aicm.51Q)
きゅう 「意外とパシリ体質?なのかな」
「魅玲君、そっちのお皿取ってくれますか?」
「は、はい……」
「あ、それではなくて大きいのです」
「こ、これですか?」
「はい、ありがとうございます」
「うっ……」
「梓ーつまみくれぇ」
「自分でとってください……。魅玲君、すみませんがおつまみを彰兄に持っていってくれますか?」
「わ、分かりました……」
午後7時。台所ではあず姉と魅玲が夕食の準備をしていた。
あの後、俺が久しぶりに連れてきた友達と言うことで、あず姉はそれはもう魅玲のことを気に入った。普段俺はあず姉には学校の事とか話さない。だから魅玲に聞けば分かるだろうと、魅玲を質問攻めにしていた。……その間魅玲はずっと顔が引きつっていたけどな。
そして極めつけはこの一言。
『ご飯でも食べていってくださいね』
その瞬間、魅玲の敗北は決定したと言っても過言ではない。そして本来真面目名性格の魅玲は、断固としてそれを断ったのだが……。
『ふふっ、私料理には自信があるんですよ?それに、お手伝いしてくれる人が一人でも多いと助かりますし』
つまりはパシリとして使えるから、ご飯を食べていけということ。苦手な女性のうえに、明らかに勝てそうにないあず姉からそんなことを言われれば、魅玲はあっという間におだぶつだ。
そして今、魅玲はあず姉の尻に敷かれている。つまりパシリとしてちゃんときどうしていると言うことだ。まぁ親友の俺がこういうのも同化と思うが、正直面白い。そんな状況が面白くないのは、たった一人。そう、孝太だ。
「あず姉、何か手伝うことはない?」
「そうですね……。今は特にありませんね。ほとんどを魅玲君にやってもらっているので」
「くっ。……で、でも、何か手伝うことは……」
「ありません」
ばっさりという効果音が似合いそうなあず姉の言葉に、文字通り崩れ落ちる孝太。一方泣きそうな眼でヘルプを出してくる魅玲。……本当に、あず姉の周りにいる人たちは可哀想だ。…………お、俺も例外ではないな、うん。