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参照200突破記念SS『とある日のあず姉のショッピング〜晩ご飯の食材編〜』

「あら、梓ちゃん。コロッケ買って行きなさいよ。十分安いんだけど、もっと安くしちゃうから。……はい、カボチャコロッケと野菜コロッケね。そういえば、この間翔君サッカーで点決めたんですって？すごいわねぇ、本当。あ、そうだ。これ持って行きなさいよ。うちで一番売れている肉コロッケ！運動して疲れた体には、どんぶり一杯の飯とうちのコロッケ！！ね、これ常識でしょう？そういえば知ってる？今度ここの商店街でくじ引きらしいわよ。いやぁね、ほんと。ここの町内会の会長さんもお客呼び込もうと張り切っちゃって。お客なんて昔なじみの人しか来ないのにねぇ。あら梓ちゃん、なんだか最近お肌がキレイよねぇ。どんな化粧品使ってるの？え？お化粧しないの？あらあら、若いわぁ。おばさんなんか、通販で買ってるのよ。最近の通販って本当に良い品がいっぱいなのよねぇ。すっぴんがうらやましいわぁ。あら、もう行くの？気をつけてね」

「よう、梓ちゃん。今日もべっぴんだねぇ。ほら、魚買っていかないかい。安くしておくよぉ。最近の若いもんは魚を食べないからいけねぇや。肉だジャンクフードだファストフードだ言って、魚を食べないんだ。カルシウムが足りないんだよ。その分、梓ちゃんは本当にべっぴんだなぁ。うちのかみさんも、何十年前は梓ちゃんのように可愛かったのになぁ。今じゃぶっくぶくになっちゃって。年取るといけねぇや。あん？それ以上言ったら奥さんにしかられる？そらいけねぇ。うちのかみさんは怒るのだけはそこら辺の女より上等だからねぇ。え？ああ、魚買っていくのかい。じゃあな。気をつけて帰んだよ」

「あ、梓姉ちゃんだ！ねぇねぇ、僕、逆上がりできるようになったんだよ！すごいでしょう。僕のクラスでは一番なんだ！僕が一番最初に逆上がりできるようになったんだぁ。梓姉ちゃん、これあげる！梓姉ちゃんが逆上がり教えてくれたことお母さんに言ったら、お礼にクッキー焼いてくれたの！僕も手伝ったんだよ。お母さんお菓子作るの上手なんだぁ。あ、そういえば後で彰兄ぃにゲーム教えてもらいたいんだけど、良い？僕のポ○モン全然強くならないんだぁ。あ、お母さんが呼んでる。じゃあね！」

「あ、荷物が落ちちゃう……。おや、梓ちゃん。ありがとうねぇ。この間も助けてもらっちゃって。私、よく買い物で買い過ぎちゃうから荷物が多くなっちゃってねぇ。そうだわ。はい、梓ちゃん、これあがる。これね、安売りだからって買っちゃったんだけど、私こういうの食べないのよねぇ。はい、パスタとパスタソース。麺はうどんとそばしか食べないからねぇ。おたくの翔君とか食べ盛りじゃない？だから、良かったらもらってくれる？うちは年老いた老夫婦だからねぇ。パスタっていうのは和食を食べてきた私たちの口には、合わないんだよねぇ。あらあら、もうこんな時間だわ。それじゃ、ありがとうね」



「お帰り、あず姉。……あれ、なんだかものすごく荷物が多いみたいだけど、どうしたの？……へぇ。あず姉は人気者だねぇ。……え？パスタと魚とコロッケどれが食べたいか？和食とイタリアンと洋食が混ざってるよ。え？デザートはクッキー？極端だね……。僕はイタリアンかな。しばらくパスタ食べてないし。一応兄さん達にもメールで聞いてみるよ。それにしても、買い物長かったね。そんなに買うものあったの？…………あぁ、商店街の人とお話ししてたんだ。僕もたまにあそこ通るけど、よく話しかけられるんだよね。あ、夕飯作るの手伝うよ」



＊———とある日のあず姉のショッピング〜晩ご飯の食材編〜終———＊