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- Re: 青春のメロディー【西宮中学校吹奏楽部物語】仮入部編更新中! ( No.66 )
- 日時: 2011/12/23 22:15
- 名前: 華鈴 ◆NZJg9s3.DU (ID: lqooIEvM)
STORY15 遂に本入部の日!!
どうも。かなり久しぶりに登場の主人公です。
今日は我々吹奏楽部にとって大事な日。それは・・・
「どーしよう。部員1人もいなかったらマジで廃部だって・・・」
「大丈夫だよ真衣。落ち着くんだ。あわわわ・・・・」
「岡崎。お前が一番落ち着くべきだと思うが」
「神村、大丈夫。私は冷静だから。あわわわ・・・・」
「絶対に冷静じゃないだろ!お前ががパニック起こしてどうするんだよ。この主人公失格やろう!!」
「主人公失格ってこの前別の人から聞いた覚えがあるんだけど」
そう。今日が運命の1年生の本入部の日である。
廃部になるかもしれないという不安に駆られてパニックになる人たち(真衣とか私とか)や、もうどんな運命でも冷静に受け止める覚悟を決めているような人たち(神村とか先輩とか)
そして、約2名だが逆に廃部を望んでいるとんでもない人たち(名前出さなくてもわかると思う)も存在する。ここ、問題じゃない?
「はい、皆さん。いまから出欠とります」
ヘタレ副部長の金本祐樹が話し始める。
すると、いきなり真衣がパニックを起こし始めた。
「奈々どーする?もう運命の交差点まできちゃってるよおおお!!」
「落ち着け。こういう時こそ落ち着くんだあああ!!」
「岡崎と星崎。2人そろってうるさいぞ。もう少し落ち着け」
「「はい!!ヘタレ副部長!!」」
「ヘタレは余計だっつーの!!」
祐樹先輩の怒りゲージのメーターを最高潮まで引き上げた私たちのこの発言は、後に西中吹奏楽部の流行語大賞に選ばれる。多分。
「神村君、そーいえば杉本は?」
「ああ、なんか用事があるとか言って帰りましたよ」
「ふーん。こんな大切な時に・・・」
祐樹先輩の怒りゲージが爆発寸前まで上がる。そんなことでイライラするってことは、一応吹奏楽部のことは大切に思っているのかーと、私は実感した。
ところで杉本はこんな大切な時に何をやっているんだか。マジでふざけんじゃねーよあの毒舌野郎。
「えー、じゃあ今から新入部員の発表を行います」
音楽室に緊張した空気が流れる。
ガチャリ
ドアの開く音が静かな音楽室に響き渡る。
そして、ドアから入ってきたのは・・・。
「みんな、仮入部に来てくれたみんなが入ってくれたで!」
最高の笑顔の蘭先輩のあとには緊張したかんじの1年生が続いている。
しかも仮入部のときの8人全員!!
「「「新入部員のみなさん、ようこそ吹奏楽部へ!!」」」
吹奏楽部の廃部を逃れられた嬉しさで、春の音楽室には部員の笑顔で満開だった。
笑顔を見せながらも怒りに震えながら手に持っていた紙を握りつぶしていた先輩もいたが。