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Re: どこにでもありそうなありふれた日常。 ( No.5 )
日時: 2011/08/22 22:02
名前: るきみん (ID: JryR3G2V)

       その4

明「くそ! くそ! なんで朝夏がいるんだよ!」
ただいま絶賛逃走中☆
なぜこうなったかと言うと、さっき朝夏が待ち伏せしているのをみつけた後、もう何も思いつかなかったから入り口に向かって走り抜けたところ、案の定見つかってしまった。それから朝夏は俺を死ぬ気で追いかけてきた。

明「くそ・・・! どうする、どうする! 俺!」
手元にあるのは3枚のカード。さあ、どれを選ぶ。

1、諦めて朝夏に謝る
2、シバき倒す
3、諦めると見せかけて朝夏のスカートをめくって逃げる。

これ全部死亡フラグじゃねえ!?
3とかなにこれ!? なめてんのか!? ・・・朝夏のスカートの中なんて興味ないぞ。絶対。
だが、今の俺にはこの3つしか選択肢は無い。 この中から・・・活路を見出さなければ・・・!


1の場合

明「すまない朝夏! でも俺はやらなければいけないことがあるんだ!」
俺超土下座。
朝夏「ふぅ〜ん。それと私から逃げるのとどんな関係があるの?」
明「いや・・・その・・・えと・・・・」
朝夏「でりゃああああああああああああ!!!」
明「ぎゃあああああああああああああ!!!!!!」
俺超フルボッコ。

2の場合

明「死ねやゴラアアアアアアアアア!!!」
朝夏「あ?」
明「はい。すみませんでした。もうしません」
朝夏「うん、じゃあお前が死のうか」
明「ぎゃあああああああああああ!!!!」
俺超フルボッコ。

3の場合

明「朝夏!」
朝夏「な、なによ」
明「ちょっとパンツ見せろ!」
朝夏「え、ちょ、な・・・」
バサ!
朝夏「きゃあ!」
明「白!!」
朝夏「死ねえええええええ!!!!」
明「ぎゃあああああああああ!!!!!」
俺超フルボッコ


・・・・・

だめだあああああああ!!!
結局俺フルボッコじゃん! てか3やったらマジで死ぬ!

朝夏「明ー! まてやゴラー!」
俺が脳ミソをフル回転させている間も朝夏は鬼のような形相で追いかけてくる。
このまま逃げ続けてもいつかは捕まってしまう。俺の足が遅いわけではない。朝夏が速すぎるんだ。
こうなったら・・・もう3しかない! 失敗したら死ぬ。成功しても死ぬ。だが、男にはやらなきゃいけないこともある。
俺が生き残るためにも、視聴者のためにも。
今俺が走っている場所は旧校舎。物置や部室棟などに使われている。運がいいのか悪いのかよくわからないが、今ここには俺と朝夏しかいない。

明「朝夏!」
俺は足を止めて振り向きながら朝夏の名前を呼ぶ。
朝夏も何も言わずに止まる。もう結構追いつかれてたんだな・・・あとちょっと遅れてたらヤバかったかも。

明「お前に・・・話がある!」
声が裏返らないように気をつけながら言う。
朝夏「なに・・・」
朝夏はめちゃめちゃ殺気を込めた目を俺に向けている。さすがに怖い。

明「お、おれがなんでお前から逃げていたか説明したい!」
あ、ちょっと裏返っちゃったかも。
朝夏「早く、話なさい」
明「ちょっと、こっちに来てくれ」
朝夏が足音も立てずに俺に近づいてくる。あ、足が・・・震える・・・
朝夏「なに?」
言い訳は聞かない。朝夏の殺気がそう言っているのがわかる。
明「あ、ああ・・・実は・・・・・」
ど、どうやって朝夏の気を逸らそう・・・このままやってもあいつの驚異的反射神経でフルボッコにされるだけだ。
どうすれば・・・どうすればいいんだ!

あ! いい事思いついた!
・・・いやダメだ・・・・これをやったらフルボッコどころの話ではない。くっそ・・・どうすれば・・・
究極の選択・・・! このまま何も言わずに朝夏にフルボッコにされて桜井先輩にも社会的に抹殺される。それかここで朝夏に・・・・・をして桜井先輩のところにいくか・・・
くっそ!どっちも被害でけぇ!! なんで俺がこんなデメリットしかない選択をしなきゃいけないんだよ! 朝夏も怖いが・・・桜井先輩には朝夏とは違う恐怖を感じる。

朝夏「早くしなさい。それともなに? 言い訳も思いつかないの?」

あーもう!!! もうどうにでもなれ!!

明「朝夏! 俺は、お前のことが・・・・・・好きだ」

朝夏「え・・・」
一瞬ポカンとした朝夏は、何を言われたか気づくとものすごいスピードで顔が赤くなった。
朝夏「なっ・・・! いいいいいきなりなに言ってんの!? ば、バカじゃないの!? そ、そんなこと言われても・・・・」
真っ赤なリンゴみたいな顔で必死に何かを言っている。が、俺はそんな事どうでもいい。

明「朝夏・・・俺はお前のことが好きなんだ・・・・・・」
俺は更に言葉を紡いでいく。自分では見えないから分からないが、俺の顔もかなり赤くなっているだろう。
朝夏「え、あ、明が私のことを好きだなんて・・・」
朝夏は真っ赤になってあごに手を当てながらうねうねしてる。よし、今がチャンスだ。

明「朝夏・・・」
朝夏「ふぇ・・・」
朝夏の肩に手を置く。するとなんだかかわいい声を出す。いつもこれでいてくれたらいいのだが・・・
朝夏「そ、その・・・明、まだ心の準備が・・・」
なぜ心の準備が必要だかわからないが、顔を真っ赤にして俯く朝夏を見ると、これがいままで俺に暴力を振るい続けてきた人と同一人物である事を忘れさせる。
今がチャンス!!このチャンスを逃したら次はない!

明「朝夏・・・」
朝夏「明・・・」
俺は朝夏の目を見る。朝夏も俺の目を見る。なんとも言えないあまーい時間がながれているところで、

明「どっせーーーーい!!!!!」
俺はスッと無駄のない動きでしゃがむと、思い切り朝夏のスカートをめくった。
俺の見慣れた幼馴染の白くて健康的な太ももがあらわになる。そして気になるパンツの色は・・・
明「黒!」
以外にも勝負パンツだった。
朝夏「え!? あ、きゃあ!!」
俺がしっかりパンツを脳裏に焼きつけ後ろを向いて走り始めたのとほぼ同時に朝夏がスカートを押さえる。さすがの朝夏も予想外だったらしく、かなり反応が遅れた。
朝夏「あぁぁぁきぃぃぃらぁぁぁ!!!!!」

止まったら殺される止まったら殺される止まったら殺される。
後ろからさっきとは比べ物にならない殺気がものすごいスピードで追いかけてくる。
だが、スタートダッシュを決めた俺はさっきよりも3割り増しぐらいのスピードで走っているため、朝夏は俺に容易には追いつけないだろう。

旧校舎の一階へと降り立った俺は、周囲を見回す。しかし、肝心の新校舎へと続く渡り廊下が見当たらない。

明「くそっ!」
毒づきながら後ろを見る。まだ朝夏は見えないが、今ごろもの凄いスピードで追いかけてきている頃だろう。
このまま逃げてもダメか・・・だったらどこかに隠れるしか・・・
ど、どこかいい隠れ場所は・・・


むぐぅ・・・・・あそこしかない、か・・・