コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

届かぬ想い  第3章 片思いと両思い  7話『花火の下で』 ( No.38 )
日時: 2011/08/22 18:51
名前: ★逢夢☆ ◆QuwKcUaJL. (ID: 2ft.mOaW)

第3章 片思いと両想い 
       7話『花火の下で』   Side keito

バーン、バーン…
次から次へと打ち上げられる花火。

でも俺は花火には目もくれず、必死にあの子を探してた。


『圭斗は、蘭のこと好きなんだろ?ジンクス、だまされたと思ってやってみなよ。』


悟はあの時こう言った。
だから俺は探す。
蘭のことを。
悟のおかげで決心がついた。

「どこにいるんだ?」
きっとここに来てるはず。
きっと花火を見てるはず。

ならここらへんに——…
いた——!!

「きれいだね〜、記念に写メでもとっておこうか〜」
「蘭!蘭!」
ドーン、ドーン…
俺の必死の声は花火によってかき消され、蘭にまったく届かない。
人ごみにうもれ、前にも勧めない。

それでも俺は叫んだ。
この想い、今伝えなきゃもう一生届かないかもしれない。
そう思った。
「蘭!蘭!」

「今だれか私を呼んだ…?」
「気のせいじゃない?」
「そうかな〜?」

「らーーーん!!!」

ガシッ
「えっ…?!」
蘭が驚いた顔で俺の方を見た。
「ウソ!?圭斗先輩だよ!!」
蘭の友達も俺を見た。

「こいつ…ちょっと借りてく…!!」
そう言って俺はその場から抜け出した。

「あ、あの…圭斗先輩?」
「一緒に…一緒に花火見ねぇか?」
「え——…」

ドーン…
バーン…

「いいですけど…」

こうして俺は蘭と花火を見ることができた。

ドーン…
バーン……

「花火終わっちゃいましたね、先輩。」
花火が終わると同時に蘭は俺の方を見た。

キュン…

ヤバ…
かわ…
い…

っと、こんなこと思ってる場合じゃなかった。
これからが本題だ——

○o。.★.。o○○o。.☆.。o○○o。.★.。o○○o。.☆.。o○
更新日 8月22日月曜日