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第1章　愛と涙　
　　　　　　　1話『蘭と圭斗』　　　Side　Ran

私、天根蘭はただいま幸せに浸っております!

「ってかさぁ…なにニヤけてんだよ。気持ち悪いぞ?」
「なっ…!!気持ち悪くなんかないってば!」
「ホントお前って可愛いなぁ。」
「く、口説かないでよぉぉぉ!!!」
「ハハハッ。」

そう!
私たちは初デート中なんです!
もううれしくって、うれしくってニヤニヤが止まらないんです!!

「そろそろ店出ようか?」
圭斗がそう言った。
「え、もう出るのぉ!?もうちょっといたいよぅ。」
「ははっ、わがままなヤツ。」
にっこり笑って言う圭斗。
か、カッコいい…!!

で、結局私たちはお会計を済ませてファミレスを出た。

「ねぇ〜、デートもう終わりぃ??」
私はふくれ顔で聞いた。
「ちょっとは静かにしなさい!」
怒ってるような言葉だけど、声はバニラみたいに甘〜い声。
「圭斗、お父さん見たぁい。」
私は圭斗をちょっとからかってみた。
「俺は蘭のお父さんだっ。」
面白がって言う圭斗がものすっごく可愛い。

ん?
あれ?
私って、圭斗のことカッコいいって思ってるのかな?
可愛いって思ってるのかな?

どっちも出いいや!

それより、この恋が永遠に続きますように。
そうこっそり願っていた。


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更新日　8月19日金曜日