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- 届かぬ想い 第4章 秘密と真実 9話『二人きりの練習』 ( No.83 )
- 日時: 2011/08/28 17:19
- 名前: ★逢夢☆ ◆QuwKcUaJL. (ID: 2ft.mOaW)
第4章 秘密と真実
9話『二人きりの練習』 Side Ran
「明日って、男子バスケ部の練習試合あるんだよね?」
「え?あ、そうだったぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」
「も、もしかして忘れてた…?」
「…うん…」
初デート終了間近、私は明日男子バスケ部の練習試合があることを思い出し、圭斗が忘れてるかもって思って聞いてみた。
案の定、圭斗はすっかり忘れていたみたい。
「今何時だ?」
圭斗が焦った顔で聞いてきたのがちょっぴりおかしかった。
私はカバンからケータイを取り出し、待ち受け画面に映る時刻を見た。
「7時15分だよ。」
「7時か…。なぁ蘭、ちょっとだけあそこで練習付き合ってくんね?」
圭斗は公園の隅にあった小さなバスケットゴールを指差した。
「いいけど…ボールは…?」
「…家近いから家から持ってくる。ちょっと待ってて。」
そう言った圭斗はバタバタと家の方向に走って行った。
5分ぐらい経ってから、圭斗は片手にバスケットボールを持ってこっちに向かってきた。
「さすが、圭斗は足が速いね。」
「そ、そうか…?」
私が褒めると照れくさそうに圭斗は頭をかいた。
「さ、練習始めよっ!」
「おう!」
ダンダンダン…
「よっ!」
がこん、がこん…
ガタン!!
「やっぱここ低い。すぐ入っちまう。」
圭斗は不満そうに言った。
「…でも、ここしか練習する場所ないじゃん。そもそも明日練習試合だって事を忘れた圭斗がいけないんでしょ!」
「アハハ。それもそうだな。まぁ、ここで我慢するよ。じゃあさ蘭、俺がシュートするの邪魔してくれ。」
「わかった。」
ダンダンダン…
「よっ…!」
バシッ
「やった!邪魔したよ!」
「い、今のは弱気でやったんだ…っ!!」
「えぇ〜ホントぉ〜??」
「こ、今度は強気だからな…っ!!」
「かかってこーい!!」
汗だくになっても私たちはずっとバスケをしていた。
とっても楽しかった。
でも、そんな楽しさもあっという間に消えてしまう——…
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更新日 8月28日日曜日