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Re: 災厄の魔女の契約書 お便り的なもの募集!! ( No.144 )
日時: 2011/09/09 17:25
名前: 琉架 (ID: MnBE3vuR)

12話「愛と殺戮の涙」




「おい?契約者?」

——俺が愛してるのは誰?くれな?テンマ?

「どっちだ?」

そう誰にも聞こえないような声でポツンと呟いた

——「愛してる」とテンマに伝える、それはくれなを裏切る事
   テンマに「くれなを愛してる」と伝えるとテンマを裏切る事
   こんなに馬鹿な俺を「愛してくれてる」テンマを傷つけれない
   でも、俺の「愛してる」はどっちへ向けての「愛してる」だ?

「大丈夫か?なあ」
「あ、ああ、大丈夫」
「………少し、探らせてもらうぞ
 おまえの心を」

ぐにゃりと目眩がしたとたんに諸刃の手が体に侵入した
これは一級悪魔の全てが使える魔術だ

「………迷いがあるな…」
「……っ」
「テンマを助けたいなら「雨戸 くれな」の事を忘れろ
 それか俺が奪ってやろうか?
 その女を「愛してる」という気持ちを」

そして零兎は悟る
そこまでしないとテンマを助けれないと
くれなを「愛する」ということはどれほどテンマに影響があると

零兎の口は動いていた

「俺の迷いを消してくれ……っ
 俺の、俺の……くれなを「愛してる」という気持ちを奪ってくれ…!」

その時、
テンマは口を開いた
そして

「あたしを「愛すのは」……駄目だよ、零兎………」






そう言って涙を流していた