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Re: 災厄の魔女の契約書 お便り的なもの募集!! ( No.148 )
日時: 2011/09/09 20:10
名前: 琉架 (ID: MnBE3vuR)

13話「愛を消し去る思考」




テンマは思っていた

——あたしが零兎を傷付けてる…?
   ごめんね、そんなつもりはないの

「ごめんね、ごめんね、
 あたしが零兎を『愛さなかった』ら、零兎は幸せだったよね
 ううん、あたしに『逢わなかった』らもっと幸せだった」

——くれなって子と仲睦まじく幸せに暮らしてるはずだった
   あたしが時を超えて、時を変えて、あの幸せを『かつて』にしたから
   だからあの幸せは『永遠』にはならなかった

「ごめんね、あたしのことなんか嫌いだよね」

「そうだよ、魔女サン
 零兎に魔術をかけてた
 『雨戸 くれな』を『愛してる』という気持ちが抑えられるように
 今までずっと君を好きでいるように
 ただ今零兎の所に術者はいない」
「だから、その魔術が解けたってわけ
 あってる?」
「そうだよ、正解」

「零兎を幸せにするにはこの『災厄の魔女』が消えればいい」

と、アルトの後ろから2人の影が除く
どう見ても悪魔だった

2人とも黒服をまとい人間にはない凶々しい何かを放っていたのだ

「あ、あ、あ、あ、あ……ルーンでしょ?ねぇ?」

やっと出せた喉から吐き出すようなぎこちない声
その声はたしかに『ルーンでしょ?』と言っていた

「そうだよ、ラリアット・ルーン…だよ」
「も、1人は?」

「俺か?俺はヴァイナ・クリア
 稲場 玖吏亜って奴、いなかった?」
「………まさかおまえ、このクラスに居た?」
「気付かなかった?」

——こんな近くのことも気付かないなんて
   これじゃ、これじゃ零兎を守る事なんて
   出来ないじゃないか………




—————プツン——

そのとたんテンマの理性は全て消え去った