コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 災厄の魔女の契約書 番外編アンケ、再度実施中!! ( No.224 )
日時: 2011/11/04 18:51
名前: 琉架 (ID: MnBE3vuR)

27話「月の魔法」




「天魔が、来ない」

ぽつん、とクレイド・アレン=暮居亜恋は呟く
さっき話していた≪人間≫の女の通り、らぶらぶ?してるのか、疑問に思う

——天魔が居なきゃ、あたし独りぼっち…って、あたしは≪魔女≫なんだから、ずっと独り、か

椅子をひいて、席から立つ
かた、と少し大きな音が立ってしまったためか、あまり立たないあたしが席からたったせいか
クラスの殆どが、亜恋の方を向いた
それを横目に廊下へと歩いてく

きれいな翡翠色の髪が揺れる
彼女は人間か?と思うぐらい大人らしく、妖艶で美しい容姿をしていた

「暮居亜恋、いるか?」

彼女の前に1人の少年が立つ

「最古諸刃……なんのよう」
「まぁ、とにかく人気のない所へ案内しろ」
「………屋上に来て」

そして、廊下の突き当たりにある屋上へとつながる階段を目指す

「何の用なのよ」
「こんな人の多いところじゃ、話せないし、お前がもとに戻ってくれないと話が進まない」

——もと、って『クレイド・アレン』になれって事だよね?

カンカンカンカン……
鉄の階段を登る

……ガチャ

「幻姿解除」

一段と美しくなった翡翠色の髪がさらに人間味をなくす
瞳も澄んだ翡翠色へと変わる

「何か、感じないか?」
「ちょっと待って………」

神経を集中させる
そして…………








——————————強い、強い魔力…



       天魔よりも、強い、魔力—————