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Re: 災厄の魔女の契約書 番外編アンケ、再度実施中!! ( No.236 )
日時: 2011/12/13 18:28
名前: 琉架 (ID: MnBE3vuR)

31話「心のナカ」


アレン達が、あの兄妹と出会ったのと同じ時、
テンマ達の方では、驚異が起きていた

《はろー?》

碧天が素っ頓狂な、高い声をだす

《あれれれれ、もしかして驚いちゃってる?きゃっは、ごめんね〜☆》
「お、お前、碧天だよな……?」
《うーん、れーと君、言いにくいんだけど、ボクは碧天であって碧天じゃないんだ〜〜
 あ、は☆だ・て・ん・し、だよ♪碧天に住み着いてる≪堕天使≫サン》
「んなぁ!?」

テンマが驚く
眼を見開き、これ以上にないほど、驚愕の表情を浮かべる

《テンマちゃん、馬鹿面だよ〜ん、ま、ここだけの話、元から碧天フツーの人間じゃなかったし、
 呪われた娘だったし
 だからボクが住み着いたんだけどねー、あはは》
「馬鹿面じゃないもん!お前、殺すぞ!?」
《あはははは!!殺したらまた『閉鎖—ロック—』をもつ人間捜すことになるよ?
 それでもテンマちゃんタチはいーのかナ?あはははははは!!!》

狂ったように≪堕天使≫が笑う
彩音碧天の姿で、
高らかに、面白そうに、嘲笑ってるように、見下してるように、
笑う、哂う、嗤う

《あ、そーだ、良いコト教えてあげる
 碧天の秘密をとくあはぁっ!?
 ごほっ碧天ぁ…ナニするのぉ……がはっ
 やめっ、や、ぅ、ぁぁ、ぁぁぁ、だめ、ぅぁ、あああぁぁあぁああああああぁあ!!!》

狂った狂喜の笑みから恐怖へと変わる
脅えている、明らかに恐れている
≪人間≫という小さな器に、小さすぎる『能力—チカラ—』を容れるには小さすぎる器に生まれた彩音碧天という存在に

「碧天!やめろ、やめるんだ碧天!!お前なぁ!!!!」
「黙れ《ぐきゃああ!?》煩いな…≪堕天使≫、おい《ナニ?碧うぁっ》」

2人の言葉が碧天の口から紡がれる

「れ、零兎……どーなってるの?」

テンマが零兎に聞く
しかし、零兎は首を、横に振ることしか出来なかった

————————彩音碧天はどうなってるの?あたしでもコイツの事解析できないなんて…
        そーとー不利な立場ね、どうしよっ…………

「≪堕天使≫、ちょっと黙ってろ、煩い」

そう云って碧天はきれいな碧い眼を、左の碧い眼を躊躇いもなく、人差し指と中指でつぶし、

掻き混ぜる

《ゃ…っひィ!んがあああああぁぁぁああぁぁああああ!!!!!》

悲鳴、断末魔が辺り一帯に響き渡る
高い声、≪堕天使≫の声
碧天はまったく、痛みを感じてないようで、そのままずっと掻き混ぜる
この光景をテンマ達はずっと見てるしかなかった
否、動けなかった
躊躇いもなく、自分の瞳を掻き混ぜている、という行為に恐ろしさを感じていた
そして、声が消えたかと思うと指を左眼からぬき、
血は頬を通り、地面にポタ、ポタ、とたれる
また、指から腕へと伝い、そこからもたれる

それは、それはまるで



泣いている様だった









—————————————真っ赤な涙を流している様だった






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ホラーになりましたね………
コメディ一切無し…

次回は明るくなるように頑張ります