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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 災厄の魔女の契約書 ( No.239 )
- 日時: 2012/05/02 16:46
- 名前: 琉架 (ID: MnBE3vuR)
久しぶりに(久しぶりすぎ)更新というか番外編←
#1「opening」
朝日がカーテンの隙間から輝いてる
眩しい光が頭をくらっとさせて、人間界は嫌だな、と思う
人間界に来て、人間の学生として暮らすようになってから、数年
朝日にだけはなれない
「今日も、楽しい事無いかな・・・」
心の底からつまらない溜息が出てくる
本当、つまらない
「テンマ様に会いたいなぁ」
テンマ様・・・——私が憧れている魔女
私も魔女だけど、テンマ様のように、強くなれない
2度めの溜息をついた
溜息を無視して、私は制服に着替える
この学校の制服は結構動きやすいし、可愛らしいから気に入ってる
リボンを結んで、はねている髪を直す
「ごっはんごっはん♪」
ご飯、といってもパンなんだけれど
「いってきまぁす」
誰も居ない私の家に挨拶をする
返事は勿論返って来ない、空しいなぁ
ここから学校までというと結構遠い
足が疲れるからこまるんだよなぁ、そういうの
「零兎〜。」
「ぅわっ、天魔!?」
少女と少年の声が聞こえる
天魔って、ちょっと反応しちゃった私が恥ずかしい
そう思って、目の前を通る男女
私は目を奪われた
その少女に、
少女の声、姿、顔立ち、表情、そして、魔力
身が震えるほどの魔力をその小さな体に秘めていた
小柄な体に整った顔立ち
ツーサイドアップの髪が風になびいて揺れている
私はもう1人の少年にも、不思議と魔力を感じた
少女ほどではないが、人間とは思えない魔力
事実、悪魔が人間に化けている可能性も無いわけではない
私だって魔女だけど人間に化けているんだから
でも、その少女に目が奪われたのは、綺麗な容姿だったからだけじゃない
「もしかして・・・」
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