コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: カラの実【久しぶりに更新!!】 ( No.487 )
日時: 2012/01/08 13:25
名前: ミルクチョコレート ◆/QnEJQqynw (ID: BboXR9dT)

〜第4章〜
第4話

「くっそぉぉおおおおおお!!!!!!!」

諸刃が大声で叫ぶと諸刃の右腕から雷神の鬼子と戦ったときと全く同じ竜が現れた
すると、女は当然というように“クスクス”と笑いながら竜を見ていた
諸刃は竜を見ると足がガクガク震えていた
3回も出てきたとはいえ、自分の数百倍でかい竜を見たら足が震えるのは当たり前である
しかも、自分の右腕から…

「貴方の能力は焔そしてレッドブラストドラゴンを操る」

俺の能力は焔?
何の冗談だ?
古臭い漫画の主人公か?俺は一体何者?
自分の右腕から生まれた竜を見た
この竜はレッドブラストドラゴンと言うらしい
竜は諸刃を全く見ようとしていない
竜の青い瞳には№09と名乗る女が操っている女神が映っていた
どうやら、この竜は敵ではないようだ
竜の体からは殺気が天魔に伝わるほどあふれ出ていた
諸刃は殺気の多さに驚いていたが心強い仲間が出来たと思い自信に満ち溢れた

「一発逆転とは、この事だな」

諸刃は勝ったも当然という顔をしながら笑っていた
だが、女の笑いは止まってはいなかった

「何故、笑っている?」
「だって…貴方があまりにも無知だから…」

無知?何がだ?
クローンハートの組織の奴らは全く意味分かんねえな…
しかも、こっちにはこの竜がいるんだから勝ったも当然だろ……?
諸刃は不思議そうに女を見た
すると、女は諸刃に話しかけてきた

「貴方、理科で水について教えてもらったかしら?」
「あ?まあ火は水で消えるとか…まさかッ!!」
「そう…火は水で消える…だから貴方に勝機はないッ!!!」

すると、女の手から熱湯が出てきた
熱ッ!!
ヤバい、とにかくこの竜から焔を…

「喰らえ、ファイナルブーストォォォオオオオオオ!!!!!」

竜の口からは大量の紫の焔が出てきた
常人ならもう死んでいる
諸刃は相手が常人ではないということを知っていたので油断はしなかった
だが、焔が消えると女の姿はなかった
諸刃は不思議に思った
何故ならあれほどの人間が簡単に焼け死ぬとは思わなかったからである
すると後ろに気配を感じた
急いで振り向くとそこには手からまた水を出そうとしている女がいた

「この私が簡単に気付かれるなんて悔しい…だけど、もう貴方は死ぬから♪死になさい!!ダストウォーター!!!」

すると女の手からは大量に土やゴミで濁った水が出てきた
だが、諸刃は“ニヤッ“と笑いまた竜から紫いや蒼い焔が出てきた

「温度が変わっても同じだ!!絶対に火は水で消える!!」

すると、水の威力がまた増し、量も多くなった
だが諸刃の笑みは消えなかった

「お前知らないのか?水と火の関係性を…」
「だから、火は水で消える、それだけでしょ?」

諸刃は横に首を振り
女に向けて蒼い焔を出した

「それだけじゃない!!水は蒸発する!!喰らえ!!!ストロングファイヤー!!!!!!!!!!!!」

竜が出した焔は水を蒸発させ、女を焼き殺そうとした

「熱い!!誰か!!誰か助けて…」

諸刃は女の言葉を聞いたとたん女を助けようとした

“ボッ”

残念ながら焔で焼き殺された音を最後に女はこの世からいなくなった

「何でだよ…命を狙われてるからって…何でこんなことを…」

諸刃は大声を出しながら大粒の涙を流した
無理もない、まだ若い11歳だというのに命を狙われ、自分の手で殺す
何よりも普通の人生を送れないのだ
だが、諸刃たちは諸刃が泣きやんだ後ボロボロになったまま美蘭を助けに行った


〜「第4章 第4話」終了〜
        〜「第4章 5話」に続く〜