コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: メモリアル・ネット ( No.4 )
- 日時: 2011/08/29 20:49
- 名前: VAATO (ID: 8cTIMUus)
第一話「些細な出会いから始まる青春」
『もうすぐ夏休みも終わりだよな〜』
『うん、でも俺の宿題は一向に終わらないんだが』
『遊んでたからだろ』
『やっぱり海で美女をのほほんと見てたせいだろうな』
『それはお前だけだ、バカ』
部屋の隅に座り、パソコンの画面を見つめる少年
名は垣裡 吟/カキウチ ギン 高校一年生
彼の目の前を見れば、チャットの様子が映っている事が伺える
チャットの名前は”神々の遊び場”
名前だけ聞けば凄そうな所だが蓋を開ければただのチャットだ
しかし、此処最近では若者達の間で水面下で密かにブームらしい
PCと携帯、どちらでも楽しめるのもブームの理由の一つ
小学生から社会人まで 今ではその人気は挨拶と動物の合体したあのCMをも凌駕する程だった
しかもこのチャット、背景や場所がまるで現実世界の様にリアルで 更にアバターを作れる
つまりはリアルな世界を体験しながらチャットできるところ…と、簡単に説明しておこう
つまりは、そんなチャットを吟はやっている訳である
話し相手は大体、アイツ コイツの友人のアイツだ
一言で言えば女好き 何なら変態と言ってもいいかもしれない
最初に出たあの会話とこの下の会話は、何となく変態な方が吟の友人である
『つか、俺らはいい加減彼女との出会いが欲しい』
『俺ら…って、一緒にするなよ お前は早く良い女見つけろ』
『見つけたら自慢してやるよ(笑)』
『楽しみに待ってるよ(呪)』
『(呪)って何!?』
そんな会話を楽しんでいる(?)と誰かが入室してきた
”ミ〜☆さんが入室しました”
「…ん?誰か入ってきたぞ?女の子か?」
吟はパソコンの前でそう呟くと挨拶
『こん〜』
『こん、歳いくつ?』
いきなりかよっ!
そう思ったが我慢して抑える いつもの事だ…うん
『女の子にいきなりそういう事言います?w』
そりゃ…そうだよな
『ごめんごめんw』
『コイツには気をつけろ、不審者で変態でケダモノだ』
『…それは俺を罵倒してるのk『それ以外に何がある?』
即答
『面白いですね二人w』
『ww』
そんな会話を楽しんでいたらミ〜☆さんが不意にこんな事を言い出した
『ところで…大丈夫なんですか?』
『何が?』
『いや…今日って平日ですけど、学校とか』
『あ〜w大丈夫だよミ〜☆ちゃん、俺は学校から携帯でやってるから』
『あ、私もですw』
『…ヤバイ、忘れてた』
『もうすぐ授業始まるぞ〜』
『一緒の学校なんですか?』
『まぁねw』
”ギンさんが退室しました”
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!」
ち・な・み・に☆
俺のハンドルネームは”ギン”っていうんだ・ZE☆
っていうかマジ頭狂ってキタ—————!
〜本当になんだかんだで放課後〜
「怒られたな、ドンマイ」
「うるせぇコノヤロッ」
忘れてた、コイツ え?誰かって?
朝のあの不審者、名前は伊吹 虔/イブキ ケン
無駄に昔からの幼馴染 しかもコイツ顔良いのに性格がアレだから女子の食いつきが悪い 性格直せば良いんだけどな
何だ この名前の格好良さ
それはさておき…俺たちはパソコン室を借りて部活動
「んじゃ…お仕事始めますか」
「了解、お前 今度は写真集の発売日とか確認するなよ?」
「履歴がバレて懲りたよ、もう」
俺たちの裏の顔
ネット・バスター
…って名前で俺は呼んでいる
俺たちはネットでみかけるウイルスサイトや掲示板やチャットに現れる荒らし・喧嘩師等のサイトのルールに反する輩を見つけてアク禁(アクセス禁止)にしたり何ならサーバーに連絡してソイツのパソコン使えなくしたりもできる
だけど、家のじゃ万が一ウイルスにやられた場合 損害がヤバイから学校でやっている
学校のウイルスセキリュティ凄いwマジ凄いw
「あー…相変わらず可愛いなぁ、美月ちゃん」
虔が見つめる先には、この学校でかなり人気の高い 高倉美月/タカクラミヅキ
…アイツはほっといて仕事…
依頼はどれくらいかな〜…と
一件
「…いや、大丈夫 きっともの凄い事件なんだろう だから大丈夫」
”ギンさんへ
この〇〇△〇〇△ってサイトで荒らしが出てるんです!
どうにかしてください!”
「…うさ晴らしにその荒らし一発アク禁にしてやる」
吟は悪人の表情でパソコンに向き合うと、指定されたサイトの名前を打ち込んだ
続く…かも