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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 魔女守り! ( No.127 )
- 日時: 2011/11/19 18:30
- 名前: 由羽 (ID: mOKQW.49)
- 参照: 小説の賞に応募したいです!
「車はパクってきたものか……でも追跡できるぞ。行くぞ、ガキ」
ガキぃ? と、ノゾミさんは不機嫌そうな声を吐きました。
「ガキじゃないわよ。さっさと行くわよ、ガキんちょ」
「ガキにガキとか言われたんだけどさあ、ウザい」
「さっさと行くの! わかってる?」
なぜか僕たちは行くことが決定していました。
保護者の人たちに止められましたが、何やら説得して、「行くぞ」と、そっけなく言ったのでした。
——かっこいい背中でした。
「あーあ、バスジャックか、最悪ー」
「おい、なんか言ったか貧乳野郎」
つい出てしまった言葉が聞こえたのか、バスジャックをした覆面男が怪訝そうな顔であだ名をつける。
「はあっ!? あたしは美人だし大人っぽいし背も高いしスタイルいいから大人に思われてもまあ仕方いんだけど、そこは今から成長するんだし!」
反論したノゾミに、アネモネはため息をつく。
「そこは普通にスルーしなさいよ」
「いやだ!」
こいつ、バスジャック止める気あんのか?
怪訝そうな顔をするアネモネ。
「あんた顔に出てるわよ。止める気満々、上等だ!」
ああ、なんだてめぇ、と、バスジャックの覆面三人組に睨まれ、あ、すみません何もないです、と、ノゾミは頭を下げた。
——だが、下げた頭には、くっきりと悪人笑いが浮かんでいた。
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