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「事っ件♪　事っ件♪　事件ーーーー！」

「ノゾミさん……」

「事件ー事件ーはっやっく、解決、するぞーー！」

「ノゾミさん、よくこんなところで、ううう、歌ってられますねっ！」

「え？」

　そう。クロたちがいるのは地上７５０メートル。
　どうやら、タワーの最上階で立てこもり事件が発生しているらしく。窓を突き破って侵入するため、タワーの外で中の様子を確認しているのだ。

「入れそう？」

「ぼっ、僕は足場がたったの３０センチということで、中を確認する心の余裕がありませんっ！」

「ったく、いつから男子はこんなに弱くなったのかねぇ。まあいいわ。あ、今犯人たちがちょうど背中を向けた。入る——」

　その時、「うあああーーっ」と大声を上げ、犯人の魔女に魔法をかける魔法使いがいた。

「あっ！　だめっ！　クロ、行くよ！」

　ノゾミは「第二の乱、火華！」と叫んだ。
　引き金を引くと、小さい炎が連射された。

　ぱりん、と窓が割れるのと同時に、魔女が魔法使いに向け、強力な火の魔法をかけた。