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Re: 魔女守り!【人気投票実施中!来てねー!】 ( No.213 )
日時: 2011/09/25 22:01
名前: 由羽 (ID: Lay1j2X4)
参照: 人気投票開催中!!  新スレ立てたいです


 ぱたん、と扉が閉まった。

「アネモネ、あたしも出たほうがいい?」

 はあはあと荒い息遣いで、目を閉じているアネモネに向かってノゾミは聞いた。
 こくりとうなずく。行っていいということなのだろう。

「じゃあね。安静に」

 手を振って、ノゾミはドアの向こうに消えて行った。
 それを確認して、アネモネはこほこほと控えめな咳をした。
 今日、朝からぼーっとしてるのは風邪のせいだったのか……。
 てっきり悩みごとのせいだと思っていたので、気が抜ける。

「ああ、どうしよう……門の前で待っているつもりだったんだけど……行けないな……」

 ごろりと寝返りを打つ。
 どうしよう、どうしようと、うわ言のようにつぶやいていると、意識がなくなった。

  ☆☆☆

「三十九度五分。安静にしておけ」

 そってなく言った看守の背中に、ち、と舌打ちをする。
 ばかか、俺——。
 ルナは高熱にうなされながらも、辛うじて保っている意識でそう思う。

 幼馴染のなんなのか。二人そろって風邪など、逆に仲がいいということなのだろうか。

「行かないとな——」

 あいつのことだ、律儀に魔女守り本部の門の前にでも、待っているのだろう。

「何があっても、俺は行く」

 肌寒い牢獄のなかで、そう決意した時に、ふっ、と意識が消えた。