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Re: 魔女守り!【人気投票実施中!来てねー!】 ( No.222 )
日時: 2011/09/26 21:37
名前: 由羽 (ID: Lay1j2X4)
参照: 人気投票開催中!!  新スレ立てたいです


 ドアは明日直すとして。
 そのまま放置してあるドアを見て、はあ、とため息をつく。
 どうしよう……。
 悩みの種はドアではない。通り魔事件のことだ。
 行かないなんて選択肢はない。数日の間に決意は固まった。今更引き返す気はさらさらない。
 だが——。だが——。
 もし、通り魔に襲われたら。
 それは、自分にもルナにも思える事態だ。

「……あたしはいいけど……ルナはこのこと知らないんだし……」

 脱獄してきた途端に襲われたら——。ルナは、通り魔のことを知らないので、何かわからずに襲われてしまう危険がある。
 だが、それを彼に伝えることはできない。今日は面会の時間はないはずだ。それに、面会の時間があっても、予約制なので、話すことは不可能だ。

 と、ここまで考えて頭がショートした。こんな状態で物事を考えるなんて、ダメだ。できるはずがない。
 そうだ、熱が上がってしまったんだ。安静にして、夜中に備えよう。

「そうと決まれば」

 近くの棚の一番上の引き出しから、風邪薬を取り出す。
 ついでに、冷えピタも一緒に取り出す。

「……ごくん……ペタン……よし、これで大丈夫……な……、はず……」

 風邪薬を飲み込み、冷えピタをおでこに貼り、気合を入れる。

「待っとけ……、ルナ……。あたしは……頑張るから……」

 ベットに潜り込み、そうつぶやく。
 目覚ましをセットし、アネモネは眠りについた。

 彼女には、これからのことなんて、当り前だが知りもしないのだ。