やばい、間に合わないかも! そう思ったので、ノゾミは魔法使いの安全より、魔女の確保に切り替えた。「第三の乱、火部屋!」 犯人の魔女に向かい発砲すると、ドーム型の火が魔女の周りを包んだ。「魔女守り班第特別班、ノゾミ・ダリアスです! 犯人は手ぇあっげろお!」「ノゾミさん、負傷者が——」「クロ、任せた」「はいっ? 僕たちは犯人確保より被害者の安全の確保に……っ!」 もはや我を失っているノゾミにクロの言葉は届かない。「ノゾミさんっ!」