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Re: 【もうすぐ四章終わり】魔女守り!【人気投票実施中!】 ( No.248 )
日時: 2011/10/01 22:19
名前: 由羽 (ID: Lay1j2X4)
参照: 四章終了!!


「あーあ、つまんない。なんかいいことないかなー!」

 くるくる回りながらそういうノゾミに、隣にいたアネモネは「お前を観察するのが一番面白いよ」と、突っ込む。
 すると、ノゾミはぷう、と頬をリスのようにふくらました。

「自分で自分を観察するってどゆことよ」

「さあ。じゃああんたはクロの観察でもしてれば?」

「何それ投げやりー! ひどい!」

「どこら辺がひどいのよ!」

 アネモネはノゾミの首を、手に持っていた鉢巻きで締める。

「ぐっ……ギブギブ! おい殺す気か! …………」

 ぐったりとし始めたノゾミを見て、アネモネがつまんない、と手を放す。
 ゲホゲホとせき込みながら、ノゾミがアネモネを睨む。

「殺す気か! もう少しでシリアス・ダークの板に移動になるところだったぞ!」

 よほど苦しかったのか、目には涙がたまっている。
 ——とにかく、元の日常に戻ったわけだが。

「じゃあね。ノゾミ。あたしは部屋に戻るわ。夕飯になったら部屋に来て」

 そういって、さっさとその場を立ち去った。

 パタン、と、数時間前に直してもらったドアを閉めると、アネモネは数十枚の紙と、色とりどりのペンを用意した。

「あと何年になるのかな」

 そんなことを呟きながら、上に『一月』と書く。
 下には約三十個のます。

 カレンダーを作っているのだ。

「予定より多く作ることになったけど、イイよね。本当は買いたいんだけど、何年も先のカレンダーなんて売ってないし」

 すっ、とペンを滑らせる。
 紅いマーカーペンで、四月六日に丸を付ける。
 下には、『面会したい日:あたしの誕生日』と書く。

 まだ先だけど、あたしは待ってられるよ——。

 小さく笑って、アネモネは次の月の紙に取り掛かった。