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Re: 【最終章突入!】魔女守り!【人気投票実施中!】 ( No.264 )
日時: 2011/11/19 19:11
名前: 由羽 (ID: mOKQW.49)
参照: 早く十月三十日になんないかな!

「と、言うわけで、今の状況に至ります」

 カメラ目線で言うクロ。
「え、誰に言ってんの!? リアルに怖!」と、きょろきょろ周りを見回すノゾミ。

「いやー、これは、誘拐されましたね。殺されなかったのが唯一の幸運ですよ」

「お前、回を重ねるごとにあたしとキャラ変わっていないか……?」

 怪しがるノゾミに、クロは手を振る。

「ヘタレ設定無い僕なんて、どこに萌え要素があるっていうんですか!」

「なくていいわボケ! それより手と足の縄、どうにかしろよ!」

「まずは自分でやってみてくださいよ!」

 ノゾミは、手を乱暴に振り、足をバタバタさせる。
 それでも、努力はむなしく、解ける様子はなかった。

「……くっそ……動かないか……。クロ、あんたは?」

「無理です。ノゾミさん。きっちりと縛られています。あ、ですが、目は慣れてきました」

 暗闇に慣れた彼らの目には、部屋の様子がぼんやりと見えてきた。

 ほこりにまみれた机といす、床に散乱する何かの図面。
 この図面はなんなのか——。

 よく見ようと、ノゾミは体育座りをしているので、立っている膝で目を掻く。

「くっそ……もうちょっと——」

 見えるようになった、その時。

 ポロリ。

 コンタクトが落ちた。

「コンタクト落ちたー!」

 叫んだノゾミに、クロがええっ!? と驚いた声を出す。

「ダメだ、クロ、後は任せた」

「任せられても困ります! 片目落ちたんでしょう、何とかもう一つの目で頑張ってくださいよ! 何のためにふたっつついているんですか!」

「いやー、ワンデーでよかったわー」

「ほっとしていないで解決方法考えてくださいよ!」

 何やらコントを始めたその時——、
 きい、と甲高い音を立ててドアが開いた。

「お前らうるさい。猿ぐつわしておくんだった」

 あの、ノゾミと戦った、リーダーらしき男性が入って来た。