コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【最終章突入!】魔女守り!【人気投票実施中!】 ( No.283 )
- 日時: 2011/10/16 08:40
- 名前: 由羽 (ID: ze9J8nGv)
- 参照: http://works.bookstudio.com/author/23640/21334/contents.htm
ぐらりと揺れたノゾミに、クロがあわてて、
「いつからそんなドジっ子になっちゃったんですか!」
「心配しないで突っ込むのかー!」
「おお、キレのいいツッコミ!」
コントを始めた二人に、一瞬ポカーンとしたが、すぐに我に返り、ノゾミを抑えつける、リーダー。
「変態! 触るんじゃねえ!」
「お前なんか触って何が楽しいんだ! 俺はそんなに飢えていない!」
「うざっ! 死ね糞犯人! ってか捕まえてやるぅ!」
「捕まえてやるんじゃなくて捕まえなきゃいけないんですよ!?」
クロのツッコミを無視して、ノゾミは捕まえてきたリーダーに、足をかけ、背負い投げをしようとする。
ところが、大人の筋力は、忘れがちだが十四歳の少女に、負けるわけがない。
「弱いんだよ、お嬢ちゃん!」
す、と、懐からナイフを取り出した。
そのナイフを、ノゾミの首筋に当てる。
「ノゾミさ……」
「来るなよガキ。お前らは静かにここで、魔法最期の瞬間でも見届けろ!」
「いやですぅーっ!」
ふーっ、と、相手を威嚇するクロだが、残念ながらそんなに強そうには見えない。
そのことに気が付いたのか、クロは威嚇をやめた。
「そうだ。いい子だな、猫ちゃんよぉ」
けなされたのにむかついたのか、クロはくっ、と、顔をゆがませる。
その時、ノゾミが例の一言を口にした。
「そうだそうだ、この、ヘタレ。ヘタレは本部に戻って、みんなとおしゃべりしてればいいんだよ〜」
おちゃらけた様なノゾミの口調に、クロは下を向く。
「ははは! ついに壊れたか幼き魔女守りたちよ!」
リーダーが怒鳴った、その時。
「俺は、ヘタレじゃ、ねぇぇぇぇぇっ!!」
「出たー! 皆さんから好評化だった、怒りモードのクロー!」
「ノゾミは黙ってろ!」
そういうと、クロは、ノゾミが使っていた、ガラスのかけらを手にし、数秒で縄を切った。
「早!」
「ノゾミ……あとでお前もシメルからな……」
「いや、あたしはダメ!!」