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Re: 【最終章も中盤へ!】魔女守り!【オリキャラ再登場!】 ( No.289 )
日時: 2011/10/22 10:06
名前: 由羽 (ID: 6d0h2282)
参照: http://ncode.syosetu.com/n7429x/


「むふーっ、離せっ!」

 陽光が見つけたビルの中で、ノゾミはもがいていた。
 ノゾミを羽交い絞めにしているリーダーの手には、黒く、四角い機械のようなものが乗っかっている。
 赤いボタンが全体を占めており、その下には電子パネルのような物体が、部屋の光を反射する。
 リーダーは、そのボタンのところに大きくて太い指を乗せ、にひ、と笑った。

「ついに……その時だっ!」

 総理のパレードは今、最高に盛り上がっている。上から、「誕生日おめでとう!」と書いてあるくす玉が落ちてきたからだ。
 その時をねらっていたのか、来るぞっ、来るぞっ、とつぶやいている。

「……にゃろっ」

 げし、とリーダーの足を払おうとする。
 だが、ノゾミの努力はむなしく、スカッと宙をけっただけだ。

「……ううっ!」

「黙れ小娘。今から天のほうに連れてってやるよ」

「あんたたちはどうせ、地獄絵図のようなところに行くんでしょうけど」

 ノゾミの皮肉にも、答えない。

「ふ。調子が戻ったようだな。じゃあ、押すぞ。制限時間は三分。三分後にはこの会場は——」

 ふ、と笑って、

「どかんだ」

 そして——。
 スイッチを、

 押した。

「……本当に押しやがった……」

 電子パネルからは、ぴ、ぴ、という音とともに、画面の数字が減っていく。
 たぶん、制限時間だろう。
 ノゾミが気を取られていた、その時。

 どあっ。

 黒い、正気のようなものが現れ、爆弾犯屋の中に入って行った。
 この技は、過去に見たことがある。

「……クロっ!」

「はい、あれは確か、北地方の……」

 現れたのは、黒い学ラン姿の、異様なオーラを放つ男子。
 その後ろからも、ぞろぞろと、魔女狩りの制服を着た数人が、突撃してくる。
 その中から、知っている人を見つけたノゾミは、声を上げた。

「陽光! ユエル! サーシャ! クオリラ!」