コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 魔女守り! ( No.31 )
日時: 2011/11/19 17:45
名前: 由羽 (ID: mOKQW.49)

「おい、ノゾミ・ダリアス」

 校庭ランニングが終わり、訓練も終盤に差し掛かってきたとき、例の男子が話しかけてくる。

「? 何よ」

「『年上には敬語を使いなさいよ』」

 ぷう、と顔を膨らませ、ランニングの時にノゾミが言った言葉を繰り返した。それはそれは皮肉まじりに。

「アホ貴様は! 俺は、高等部二年だ! なんならクロに聞いてこい!」

 え、と不審そうな顔でノゾミはクロの顔を見た。
 どこか複雑な表情でノゾミの顔を見返すクロ。
 何も言わないから察しろ、という意味なのだろう。

「…………」

「ライジーさん、です。ライジー・カサブランカ」

「よろしくお願いします……」

 ノゾミが手を差し伸べ、握手を求めると、ライジーはぺしん、とその手を叩いた。

「わかったぞ。俺も人間だ。いいぞ、お前のことは目ぇつけとくからな。覚悟しとけよ。職権乱用しまくってやる」

「……先パイーっ!?」

 ノゾミとライジーの出会いは、とても最悪だったのであった。