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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【大会近いので】魔女守り! 【短編!】 ( No.315 )
- 日時: 2011/12/01 19:42
- 名前: 由羽 (ID: Ol2AK7af)
- 参照: 相変わらず恋愛ものは書かない予定でs((
ひらひらと、桜舞う。
ピンクの花びらは、ゆっくり、ゆっくり落ちながら、地面に落ちていく。
その花びらは、大勢の人に踏まれながらも、地面を染める。
柄にもなく、あ、頑張っているんだな、と思う。
「…………っし」
ノゾミは、視線を足元から目の前に戻した。
「魔女狩り……復帰……!」
肩までつく髪を、春風がふわりと揺らした。
——短編 『魔女狩り!』——
「ノゾミさん! 待ってくださいよッ!」
すっかり自分より高い位置にある黒髪を揺らしながら、バディのクロが走ってくる。
「遅い! あたしが血のにじむような努力で、なまってた体を二か月で元に戻したんだからね! 新入式に間に合わなかったら殺す!」
「わあ、なんだかその目つきは本当ですよ!? 怖いのでこっち向かないでください!」
女子に怖いとか何奴ーッ! と叫び、ノゾミがクロに襲いかかる。
新入生は不思議な光景だが、知り合いから見たらこいつらまったく成長していないな? と思われる。
なので、こんな言葉が飛んだのは、必然だ。
「お前ら……新入早々ケンカするなよ……」
「何年たってもバカはバカだな」
そこには、一人は顔を抑えため息をつき、もう一人は黒髪で目つきの悪い男子隊員の姿。
「……グラ先輩!? それと——……」
「お約束だな……レイスだよ、れーいーす」
まるで変った容姿。低い声。ノゾミはもちろん、クロまでもが言われなくては分からなかった。
「わあー、すごい成長したねー! 身長何センチー?」
「……百七十五……」
「すごいすごい! 結構伸びたねー!」
「なあノゾミ……久しぶりに会った親戚の男の子にちょっかいを出すオバさんにしか見えないんだけど……?」
ため息まじりに言ったグラ先輩の声と、新入式を告げる鐘が、重なった。
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