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「この小説の唯一のクールキャラはまさかこんなうっざい人だったなんて……」

　ノゾミが頭を抱える。

「……マジでなんなの？　お前。俺に何の不満があってそんなこと言ってんの？」

　上から目線はおまえだろっ！　と、突っ込むノゾミ。

「ねえ、マジでうざいんだけど。こいつ、やっていい？」

「オリキャラだからやめなさいノゾミ。葵那様が泣く」

　グラ先パイが頭を抱え、ため息をついた。

「こいつら、絶対性格合わないと思ってたんだよ」

「じゃあなんで合わせたんですか」

「なんとなく」

　まったくこの人は……と、クロは頭を抑える。

「とにかく、頑張ってこの二人が仲良くなるように何か企画を……」

　クロが提案したところ、
「いや、俺は前にも言ったがバカ騒ぎが苦手なんでな。トモダチゴッコはほかの人とやってくれ」

「何よそれーっ！　わかったわよ！」

　ノゾミが起こってふい、と顔をそむけた。

　クロとグラ先パイははあっ、とため息を重ねた。