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　ちょうどいいタイミングで、依頼は来るものなのだ。

「おいおい。お取込み中申し訳ないが、依頼だ」

　魔女狩りのほうの教官が、申し訳なさそうに言う。

「ちなみに被害者は魔女と一般の人間、両方なので、魔女守りも出動とする」

　めんどくさー、という声が上がる。

「おい今めんどくさとか言ったやつ、外周７０周な」

「はあっ!?」

　なんで、という声が上がる。

「何でもだっ！　とにかく残ったやつ、西銀行に行け」

「銀行……？　銀行強盗ですか？」

「そうだ、ノゾミ。よくわかった。お前にしては」

「最後になんかいらない言葉が入ってきたような気がするんですけど」

「気のせいだ。とにかく行け。あ、あとー、お前。レイス」

　急に自分の名前が出てきて、レイスはびくっとする。

「お前、魔女守りのノゾミとクロと一緒に行動しろ」

「……はあっ？」

　明らかに嫌そうな顔をするレイス。

「ああゆう熱血タイプと一緒に狩ることもある。その時のために練習だ」

　理屈っぽい教官の説明を聞いて、レイスは黙り込んだ。思いっきり嫌な顔をして。
　……嫌な顔をしたのはレイスだけでなく、ノゾミも、なのだが。