コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 魔女守り! ( No.9 )
日時: 2011/11/19 17:34
名前: 由羽 (ID: mOKQW.49)


「ここですね、魔女守り本部」

 いかにも過去に連行した魔女に、建物を破壊されていますと言った外見。
 壊された窓に消せなそうな落書き。
 建物の五分の一は破壊されており、その時のがれきは撤去されていないらしく、足元に転がっている。

「ボロ」

 ノゾミが正直に感想を言った時、
「こいつ、けなしました。魔女守りの事を——敵ですか?敵ですね、はい攻撃決定ー」

「え、」

「せっかく迎えに来たのに、けなしたとかマジないんだけど」

 その声が聞こえた途端、ノゾミの視界いっぱいにシューズの裏が広がった。

「ノゾミさああぁぁんっ!」

 クロの悲鳴が聞こえる。

「いい度胸ね。あたしのとび蹴りをしょっぱなから受けようと思うなんて」

「いや……受けようと思ったのではなくて、って、」

 ノゾミが鼻血を出しながら起き上った。

「女の子ぉ————っ!?」

「あたしが女で何が悪い」

「悪いとかそんなんじゃなくて、魔女狩りは女子一人だったもんで」

「残念ながら魔女守りも女子あたしひとりよ」

 くるくるのセミロング、強気そうな眉、不機嫌に端が下がったプルプルの唇。
 制服の着崩しはなく、いかにも模範女子です、といったところだ。

「だから女子寮さみしかったの。あんたは?」

「あたしは別にー。ってか、寮も一人部屋だっただけで。男子と同じだった」

「ふーん。まあどうでもいいよ」

「むぎゅっ?」

 いきなり鼻にティッシュをつっこまれたノゾミは、奇声を上げる。

「あたしはアネモネ。魔女守り班第十一班。これからよろしく」

 そういってアネモネはノゾミに手を差し伸べた。