コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: ▼. かがみevery day!! ( No.3 )
日時: 2011/09/08 19:44
名前: りりた。 (ID: 8ni6z6qB)

第一話 「さよなら、ばいばい、」

*01

(ぇ。なにこのクラス——……)

 ウチが一目みた2-1のクラスの印象は、“このクラス、なにかおかしい”という——はっきり言ってあんまりよくない印象だった。
 え? なぜよくないかって?
 転校生に対してこそこそ話したり、転校生を好奇の目で見たり、全く興味がないという態度をしたりというのは当たり前だ。それに対しては、転校する準備の時に覚悟していた。だが、ウチが感じた“よくない”というのはそういう意味ではない。

 クラスの人の一部——たとえば、白衣を着たアホ毛ちゃんがいたり、完全な私服を着たメガネくんがいたり、学校指定ジャージをきている金髪さんがいるのはどういうものか。

「えー、今回転校してきた篠原梨樹だ。篠原、自己紹介頼む」

 先生のその言葉で、ウチははっとした。

(いかんいかん。いくらおかしくてもこれから一緒に過ごす人たちだもんね!! 第一印象はちゃんとしなきゃ!)

「えっと篠原梨樹です。なしにきでりずです。好きなものはいちごです。よよろしくおねがいしまじゅ!?」

 訪れる冷たい沈黙。何故がウチにはその沈黙が10秒近くに感じた。

(噛んだ————————!!)

 だんだん顔があったかくなってくる。心臓がバクン、バクンと大きく跳ねる、跳ねる。クラスのみんなの視線が痛いですよあはは。

(うぅ。どうしよぅ——……)


「ぐっふぐッ ふアッハハハ、ははははは、あっはは……」

 沈黙を破ったのは、一人の笑い声。少し下を向いていたウチは、失礼だなと思いつつ、その笑い声のほうに顔を向ける。
 笑っていたのは、このクラスの印象で強かったアホ毛ちゃんだった。

「、ッ——あんたおもしろいねげほっごほっ」

 指さしながら笑いすぎてむせるアホ毛ちゃんは唐突にそんなことをいいだした。あ、あの……ウチが噛んだことそんなに笑える要素ありましたかね。



「あたしさ、香坂神菜。ものすごく、あんたと友達になりたくなったわ。よろしく!!」


 そう手を出してにこやかに笑ってくる神菜に、ちょっとだけ不安を感じた。なにかめんどくさいことに巻き込まれる気がしてならなくて。
 みんなは神菜とウチの方を見て、ウチが握手をする一部始終を予想しているように見える。

「——…神菜、またはじまっちゃったよ」
「今度はあの子かぁ」
「だいじょぶかな。かわいそぅ」

 前言撤回ものすごく不安なんですけど!!

 とはいえ、この場の空気で手をとらないわけがないのでウチは泣きそうになりながら握手をする。

「よろしくね——————!!」


 そうやって手をブンブン振り回してうれしそうにする神菜をみて、神菜とは対照的に悪寒がしたウチでした。




————————さよなら、充実した学校生活。



えんど*