コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 3丁目の泉さん !   .    ( No.20 )
日時: 2011/09/16 20:51
名前: るな.. ◆Runa.IU3P6 (ID: 5RAlDtaS)


 【 @08 】



あれからしばらくして、階段を2人降りる音がして、「お邪魔しました」と可愛らしい声がした。
あ、帰ったんだ…
と、絢音は時間を見ると6:30過ぎちょっと。いつもならもうすぐご飯ができるだろうと、下に降りる時間です。
でも今下行ったら、海音居るよね。
あんな場面見ちゃって、気まずく…なんないか。わたしはそう言うの興味ないし。
絢音は読んでいた雑誌を閉じ、立ち上がった。何の雑誌かは別にいいだろ。え?知りたいって?アニメ雑誌だよ。

ゆっくり絢音は階段を下り、考えます。
転校生が来たり、海音のあんな場面見たり、

 "恋したら?"って、言われるし。

今日は色々あったなーと、じじくさい事を考えてると、1階につきました。

「あ、絢音!今ちょうどご飯で来たよー」

と、お玉をもって出てきた理音。
…理兄はきっといいお嫁さ…いいお婿さんになるよ。

「うん。そうだろうと思って」
「そっか。じゃあ準備手伝ってくれる?」
「うん」

そう言って絢音はキッチンへと向かい、皿運びを始めた。
時々海音をチラッと見たけれど、何ら変わったところはなかった。

(わたしに見られたこと、気にしてないのかな)

絢音は少し安堵し、最後のおかずを置いた。

「さあ食べようか!海音、和音、食べるぞー」
「うん」
「お、よっしゃからあげ」

そう言って2人は「いただきます」と箸を手に取り、からあげをほおばった。
絢音も負けじと(?)からあげを口に入れる。いや、突っ込む。

「そういえば海音」
「ん?」
「今日来た子、彼女?」
「ブッ」

理音のいきなりの質問に、海音はポテトサラダを吹きだす。
理兄、直球。

「なっ、何なんだよいきなりっ…」
「え?いや気になって」
「っ、だったらそうなんだよ」
「何処まで行った?」
「何もしてねえよっ」

…何もしてないんだ。そっか…。
…ちょっとほっとしてるのはなぜだろう。
弟が不器用すぎるからか?ツンデレやーい。

「好きなら、この年頃じゃ手出したくなるだろ」

理音…いいかげんにしろ。

「好き…」
「?何だ、好きだから付き合ってんだろ」
「…そ、そりゃ」
「別に海音なら許すぞ?絢音はやだけど」
「シスコン」
「ありがとう」
「なぜに?」

好き…なら。

「別に耳ふさぐから何でもしていいぞ?」
「しねえよっ」
「何だよ、好きな女にムラムラしねえのか?」
「…」

黙って海音はチラッと絢音を見る。

(…しねえわけ、ねえだろ)

「…ごちそうさま」
「あ、いつの間に完食?!」
「さあね」

そういって海音はリビングを出た。


 -


…理音の奴、余計なことききやがって。

"好きなら、この年頃じゃ手出したくなるだろ"

…出してえよ。出してえけど…



    俺は、出しちゃいけないんだよ。あいつには。