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　【 ＠26 】


「ごめんな」


「……え？」

海音のいきなりの言葉に、絢音は困惑した。

( いつもの海音はオレ様みたいで、喧嘩したら先にわたしが謝って… )

「違う」
「え？」
「違うよ」

絢音は率直に想った事を述べた。こう言うところはいい子なのよっ！

「海音が悪いんじゃない。わたしが悪いんだよ。
　　海音の事を考えずに、自分の思った通りにやったから」
「…でも、な」
「？ でも、何？」

「まずは、絢音にいけない感情を持った俺が悪いんじゃ…」
「…何か言った？」
「いや別になんもございませぬ」

そうだ絢音は分かってないんだと、海音は思いだした。

( …じゃあどう話せばいいんだ!? )

「……」
「？？？？？」

何も話そうとしない絢音と、ずっと困惑し続けてる海音。これじゃ話しが進みません。おいちょっとしっかりしろよおおおお！

「…とりあえず、ごめんな」
「！ だから、言ったでしょ？
　　海音が悪いんじゃなくて、わたしが」
「違ぇよ！」

海音のいきなりの大声に絢音は肩を跳ねさせた。

「…何が違うって言うの」
「え、それは」

絢音の素朴な疑問に海音は言葉を詰まらせた。

( 言うしか、ないよな )

そして覚悟を決め…

「俺はっ…」

「風呂あがったよー」



　…………。



…和音…

「お前ぜってーわざとだろ！」
「え、何が」
「何がじゃねえよこの！」

そんな言いあいをしている2人にヒミツで、絢音はこっそりテントという屋敷から風呂セットを持って出ていた。
そしてこっそりなんとなく

「和音、ナイス」

と呟いたのだった。