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第1章 大丈夫じゃない、問題だ[吉野] ( No.166 )
日時: 2011/10/15 22:26
名前: とろわ ◆DEbEYLffgo (ID: 3QDumk2O)

さっさか帰っている途中、自転車を押して歩く二人組の男女を発見した。
男女っつっても小六だからなんか微笑ましく感じるんだけどな。

「あー、やっぱり僕ほんとかっこいい…」
「はいはい、その台詞聞きあきたっつーの」
「も、もう少し優しくしてくれたっていいじゃないかよ。ミコト」
「そんな事言われてもねえ…。リンネに優しくしてもなにもいい事なんてないし」
「冷たッ!!ミコト冷たッッ!!」

そんな風に話しながら、俺の横を通り過ぎる2人組。


リンネ———圓藤輪廻は、台詞通りのナルシストだ。
髪の毛は金髪に染めており、殴りたくなるほどウザい。基本上から目線で人と話すために、友達はあんまりいないと思う。
そんな奴と正反対のミコトこと櫻木美琴は、奴のブレーキ役。
見た目は優等生といった感じで、どうして奴と絡んでいるのかは不明。

…なんで名前覚えてるかというと、こいつらはこの辺りじゃ仲の良さで凄く有名だからである。


そういや、けっこう前からこいつらいつも一緒にいたよなあ。
ま、別に関係ないからいいんだけどさ。

「…ま、この寛大な僕は許してあげるとしよう。感謝するんだな、ミコト」
「いや、別にどうでもいいし」
「ちょっ、なんかごめん!!ごめんってばあ!!世界一カッコいいのは僕だけど、世界一可愛いのはミコトだからーっ!!」
「———ッッ!ば、馬鹿!!」

べしん。

美琴が自転車を押さえていない方の手で輪廻の頬をはたく。
よく乾いた良い音がしたなあ。聞いていてとても気持ちが良かった。爽快爽快。

…え、いや、別に助けるとかそういう義理ないんで。俺にはリア充の会話なぞ関係ないんで。

「くぁwせdrftgyふじこlp!!!なななな、なんて事をっっ!!この僕の可憐な顔にいっっ!!」
「アンタが、はっ、恥ずかしい台詞を言ったから悪いんでしょーがっ!」



はいはい、リア充乙。
でも、小六に負けるというのも結構辛い。
とりあえず、爆破すればいいのに。

「…だって、僕嘘はついてないし」
「ッッッ、いちいちそういう事を言うなっ、恥ずかしい…」
「そういう風に照れているミコトもかわいプギャッッ」

今度は思い切りみぞおちを殴打された。
はは、ざまーみろー(棒読み)。





………なんか、二人を追いかけながら話を聞く行為は変態臭がビンビンするな。

ま、これ以上リア充の戯れは見ていたくないし、さっさか帰るとしよう。











———そんな、仲のいいリア充が俺と関わるようになるのは、しばらく後の話。