コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

28 ( No.42 )
日時: 2011/12/22 12:55
名前: すずか (ID: jB.9aKyA)

 店長がモデルか。確かに見た目に関しては申し分がない。というか、未だ店長以上のイケメンを誰も見た事が無い。我が人生の中でのイケメンランクでは、店長SSSクラスだしな。卓巳はAぐらい。村山はBBぐらい。基準の俺はB。

「ねー1回で良いのよー。樋口がせっついてきて煩いのなんの」
「樋口?」
「あ、あたしのマネージャー。たまたま新と樋口が会う機会があったんだけど、その瞬間の樋口の唖然とした顔から輝く顔への変貌は見ものだったわ、ほんとに」
「何となく想像はつきますね」

 一般人でこんなの見たら、プロデュース界隈の人は何としてでも引き込もうと思うだろうな。

「それから何としてでも取り込もうと樋口と共謀して頑張ってるんだけど、やっぱ強敵ね新は」
「共謀をするな。……俺が演技などできないことは知ってるだろう?作り笑いなんてできるか」
「作ってない笑顔も見たことないですけどね」

 特に何気なくそう口を挟んだら、軽くキョトンとされた。

「……俺はよく笑う方だと思うが。しょっちゅう笑ってるぞ」
「いつ!?どこで!?どれが!?」

 あっれぇ今まで1カ月強バイトしてきたけど欠片も見たことねえ!!というか多分店長と俺の笑顔の基準が違うなこれ!!

「分からないのが普通よ、雄人君。新の笑顔を読み取るには15年は必要なの」
「道のり険しいですね!?」
「そうなんだよー、私も中3ぐらいでやっとこれが笑顔かなーって推測できるようになってきた」
「身内ですらそんなレベルなの!?」

 それ多分笑顔の定義の範疇から外れてるわ!微笑の範囲からも逸脱してるわきっと!!顔の筋肉が動くレベルじゃねえかそれ!?

「頑張って雄人君も鍛錬してね?」
「鍛錬する必要性がイマイチ見当たりません!!」

 今から15年間金物屋でバイトする予定も見当たりません!!