コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

39 ( No.58 )
日時: 2012/02/25 19:44
名前: すずか (ID: z/pBun1e)

「……凄い今更なんやけど、みっちゃんは何で来たんや?」
「やっと言えそうだな……」

 相原さんに抱きつかれたままなのはもう諦めたのか、さっきよりも更にダルそうに言葉を発する光に対して、村山がしみじみとそう言った。そうだよな、これだけカオスにされたら発言なんてできなかったよな。同情する。

「あ、新さんにも伝えておかなきゃならないんですけどね、次の次の日曜日に」
「もう光−、無視するなんてひどいじゃないのっ!放置プレイ!?これ放置プレイなのね!!光からの愛の鞭なのねッ!!!」
「お前いい加減黙っとれやッ!!!」

 光が思いっ切り相原さんを蹴り飛ばす。あれは痛い。痛いぞ。

「痛ッ!!!でも光だから許すわ!!!」
「だから何で抱きつくねん!?」

 相原さんの不死身さはちょっと尊敬に値するな。何かああいうビニール人形あったよな、倒しても倒しても起き上がるやつ。今の相原さんまさにそれだわ。

「結局俺はまた言えない感じかこれ?」
「あ、みっちゃんすまん。コレが話遮ってもうて」

 あの大人気女優、相原風香をコレ扱いする光の勇気に乾杯。姉の扱いってそれぐらいなんだろうか。

「俺にも話があるって言ったな?バンドか?」
「相変わらず新さんは察しがよろしくて。次の次の日曜日に商店街でちょっとしたイベントみたいなのをやるらしいんですけど、それにバンドで出てくれないかって親父から話が」
「別に構わないが」
「その日は特に何も用はないで」
「やだ光ったらー、その日はあたしとデートでしょー?」
「知らん」

 バッサリ行くなあ。いやあそこまでベタベタされてたらそうなるかもしれんけど。

「そう言うと思ってたんでもうオッケー言っておいたんですけど」
「事後承諾!?」
「いや、普通だからこれ。この2人常に暇だし」
「日曜はほとんど人が来ないからな」
「どーせいっつもパソコンしてるだけやから全然問題ないっすわ」

 このイケメンコンビ、時間の無駄遣いが酷いな。