コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 41 ( No.60 )
- 日時: 2012/02/25 19:57
- 名前: すずか (ID: z/pBun1e)
「ほな俺は帰りますわあ。せやからどけ」
立ち上がると同時に相原さんを蹴り出して光が店から出て行った。最後まで相原さんの扱いが酷かったな。
「あ〜ん、光ぅー……もう、あのツンツン具合が病み付きになっちゃう」
赤くなった頬に両手をあてて、とろけるような笑顔で呟く相原さん。実はドMなんじゃねーかこの人。あんだけ邪険にされてそれでもこのラブ具合ってのがぱねえ。不屈の精神すぎる。
「……いつからあんな感じだったんだ、相原さんと光は」
「ひーくんがこっちに戻ってきてからかな」
「その頃もうあたしは芸能界入りしてたから、大阪に行かなかったのよね。それでしばらくして光が帰ってくるじゃない、そしたらあの見た目にあの口調よ!?今までもツンツンだったけど、それが大阪弁バージョンなのよ!?メロメロになっちゃうのもしょうがないわよ!!ほんっと天使よね!!!」
「はあ」
わかんねえ。同意できるの見た目だけだわ。
「店長をモデルに引き込むんだったら、光もモデルに引き込んだりしないんですか?」
「するわけないでしょ!?光を公衆の面前に連れ出したりしちゃったら、日本中が骨抜きになっちゃうじゃない!!」
「……」
今のはちょっとどん引きした。溺愛越えて狂愛だなこれ。
「ははは、風香さんは変わらないですねー」
「何お前爽やかに受け止めてんの!?」
「ほんと仲良しだなー、良いなー」
「あれを見て仲良しって言える仲矢さん凄いっすね!?」
慣れって怖いな。この2人、あの凄惨な光景を微笑ましいものとして捉えているぞ。
ちょっと羨ましげにそう言う仲矢をボーッと見つめていた店長が、不意に仲矢の頭を撫で始めた。え、何それ俺もしたい。
「……」
「えへへー」
「っおい雄人!!しまえ!!その携帯を即座にしまえ盗撮だぞ!?」
「離せ村山っ!!この仲矢を撮らずしてこの携帯が作られた意味は成さんっ!!!」
「携帯の意味は基本通話とメールだからな!?」