コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

42 ( No.61 )
日時: 2012/02/26 20:02
名前: すずか (ID: z/pBun1e)

 その日はそのまま解散となり、翌日の学校。結局仲矢は撮れなかった。なかなかにショックだった。

「よー、おはよう」
「……貴様のせいで仲矢の極上笑顔がっ!!!」
「お前いつまで根に持ってるんだよ!?」

 後1週間ぐらいは恨むかもしれんな。それぐらいあの仲矢は可愛かったんだよいやマジで。天使。

「あっ、高砂君!!」
「ん?」

 同じクラスの、えー名前何だったか、山田さん(仮)が声をかけてきた。何だ突然。こっちは名前覚えてないぐらいには交流がないぞ。

「高砂君って美鈴保の家でバイトしてるんだよね?」
「あー、うん」

 ああ、店長の話か。もう知れ渡ってんのか。女子の連絡網ってのはほんとはえーな。

「バイトまだ募集してたりしない?」
「いや、もうしてないなー」
「そっかー、残念。美鈴保のお兄ちゃんとキャッキャウフフしてみたかったのに」

 結構欲望に忠実だな、山田さん(仮)。

「あ、店長と日頃仕事してる立場から言うけど」
「何?美鈴保のお兄ちゃんのイケメン度合?」
「違う違う。店長を見るなら、雑誌見たイメージは完全に捨て去ってから見た方が良いぞ」
「へっ?」
「顔はそのままだけど、いやむしろそのままだから、顔以外のイメージとの落差にショックを受けるだろうから」

 これだけは本当に言っておきたい、店長を見に行く女子高生全員に。あの雑誌が真の姿だと思っちゃいけない。むしろアレまやかし。幻。

「……どんな人なの?」
「えーっとなあ……村山」
「投げんな。うーんとなー」

 村山も巻き込んでうんうん唸りながら出た結論は、

「仲矢のアホの子能力を1としたら、5ぐらい?」
「しかも能力に『無表情』『人に迷惑をかける』が追加されてる?」
「すごい分かりにくい!!」

 俺でも分かんねえ。