コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

7 ( No.7 )
日時: 2011/09/25 15:50
名前: すずか (ID: 3TVgjhWp)

「卓巳、お前勝てると思う?」
「若い面子は俺とお前と新さんだけだろ。無理じゃね?」
「お前写真部だしな……」
「てめーは帰宅部だろうが」

 何かすげえ低次元な争いだな。写真部と帰宅部って、多分運動できる部活ランクの最下層漂ってるよねきっと。

「新さんってソフトボールできるのか?」
「知らね。弓道がすげーってことも今知った」
「ふふふ、お兄ちゃんはウィリアム・テルの生まれ変わりです!!」

 あ、仲矢だ。可愛い。しかもポンポン装備してるから1.5割増し。

「そんなにすげーんだ」
「マジすげーっすよ!!ウィリアム・テルごっこを幾度もしていたのに私が死んでいないことが何よりの証拠!!」
「何でそんな命がけで遊んでるんだよ!?」

 あと林檎もったいねーな!!つーか店長やべーな!!今再確認した!!

「結局今はやってないのか?」
「うん、諸々が起こってそれどころじゃなくなっちゃって」
「あ、すまん仲矢……」

 卓巳が地雷を踏んだか、と気まずげに謝ったけど仲矢は特に気にしてもない風だった。

「ノープロブレム!私もお兄ちゃんも5年も前のこと凹み続けるほど柔じゃないよ!!」

 そう言って、ウインクしながらポンポンを頭上に突き出す仲矢の可愛さったらないね。最高。

「雄人」
「何すか店長」

 バット持った店長がてくてくとこちらにやってくる。

「千本ノックって何だ?」
「あ、店長野球知らないんですね」

 こっち負けたんじゃねえか?唯一まともに運動ができる店長ルール知らないぞこの調子では。

「店長、野球のルールって知ってます?」
「打つ」
「アバウトすぎます」

 駄目だ分かってねーわこれ。終わった。

「それより千本ノックの説明をしてくれ」
「何でそこから入ろうとしてるんですか!!というか教えたら嬉々として俺にやらせそうなんで絶対教えません!!」

 それから10分ぐらいかけて野球のルールを説明した。まあ大体ソフトボールと一緒だし良いだろ。頭の回転が速い店長はあっさりと理解し終わった。

「そんなルールだったのか」
「野球とかテレビで見ないんですか?」
「大体弓道新星と時間が被っててな」
「そんな番組の存在を今知りました」

 視聴率取れてるのか非常に心配な番組だな。とりあえず仲矢家は見てるみたいだけど。