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Re: 天使と悪魔と交換条件!! ( No.10 )
日時: 2011/09/24 19:09
名前: ナナ☆ (ID: JfFpjBhB)


第6話


「ほら早く来い!」
「やだっ離して!」

少年は、強引に腕を引っ張る。
わたしは、必死に抵抗した。

「堕天使たちがいるせいで・・・試験も順調に行えないんだ!」
「し、しけ・・・ん・・・?」

そのとき、さっきリフェルが言っていた言葉を思い出す。

『ある試験を受けてもらって————』

この人が言ってる試験って・・・。
もしかすると————・・・・・・。

「何ボーっとしてんだよ!」

すると、また強引に引っ張られた。
しかも今度は、とても力が強い。
どうやっても振りほどけない。
どうしよう・・・・誰か・・誰か・・。

わたしは、街を歩く人たちに視線を向けた。
みんな、フシギそうにわたしを見てくる。
それだけで、なにもしてはくれなかった。

どうして・・・・・・
わたしがこんな目に・・・・・・。

涙がこみ上げる。
知らない世界で、自分じゃないものに誤解されて・・・。
自分の名前もなぜ死んだかもわからないまま。
これで・・・本当におしまいなんだろうか。

絶望ひたっているそのときだった。

「リフィー!」

聞き覚えのある女の人の声。
わたしは、ハッと顔をあげる。
声の主を必死にさがした。
人ごみの中から、リフェルがあらわれた。
その瞬間、なんだかすごくホッとする。
わたしは安心して、急に力が抜けた。


「リフィー!大丈夫!?」
「リ・・フェル・・・。」

両目は涙がボロボロだった。


「安心して!もう大丈夫だからね!」


女神のような美しい微笑が、わたしの心をいやしてくれた。