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第８話


「ちょっと待ってください！そいつは・・・堕天使なのでは・・」
「ちがうわ」
「しかし！」
「わたしがちがうと言っているのよ」

リフェルが真剣そうな顔で言い返す。
ロイという少年は、言葉を詰まらせる。
そして、グッ歯を食いしばっていた。
「申し訳ありませんでした」と、頭を下げる。

なんだか・・・かわいそうに思ってくる。

「リフィー」

リフェルが、「行くわよ」という顔をする。
わたしは、リフェルのあとをついていく。
何度か少年のほうを振り返る。


「同情したりしてはいけないわ」
「えっ」
「この世界とアナタのいた世界を比べると、似ているところがあるの」
「似ている・・・ところ・・・」
「この世界に住む人にだって、上と下というものがあるの」
「上下関係っていうやつ？」
「えぇ」

そういうと、リフェルは少し悲しそうな顔になった。
でも・・・リフェルって一体———・・・・・・。


「あっそういえばリフェル！」
「どうしたの？」
「わたし、さっきのロイって子に『わっか』がないって言われたの」


今気付いたんだけど・・・リフェルの頭の上にも白いわっかがあった。
すれちがった人を見ても、みんな・・・同じようにある。
それにわたし・・・・・・
さっきからすれちがう人にジロジロ見られているような。
気のせい・・・じゃないよね・・・。

「あー・・・わたしとしたことが・・・」
「リフェル？」
「すっかり忘れていたわ」
「なにを？」
「リフィー。城に行く前にちょっと寄ってもいいかしら？」
「え・・・う、うん・・いいけど」


いったい、何だろう。