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Re: 幸せの魔法!!【人気投票中!!】 ( No.114 )
日時: 2011/11/23 14:33
名前: 夏樹 りん ◆IP0D6MCWdg (ID: mP9fdSv/)

第十六話「憤怒」

サタンが切れちゃったよ!
わーどうしよー(棒)


「…消えろ。」


サタンが呟いたその瞬間、



ドッゴーン!






鈍い音がした。







学校が







私たちの学校が






思い出の沢山詰まった学校が







一瞬にして










 コ ワ サ レ タ





「キァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
「逃げろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」


皆の悲しい声が聞こえる。



一瞬で学校を壊した悪魔をみて逃げようとしてるのか
学校が壊され危険だと思って逃げようとしたのか
あるいは、その両方か——




私は殺意を覚えた。
悪魔に、サタンに。







「アハハハハハハハハハハハ! いい気味だよ! 」


サタンは高笑いをしていた。



「許さない! ルーキスやウンブラを傷つけて、学校まで壊して…」

ミューズちゃん、貴女は逃げないんだね。
自分より強い敵の前でも。仲間を傷つけたことが許せないから。
ホント、強いなぁ。



私は弱虫だからなぁ。
本当は今すぐ逃げたいのに。
でも、逃げたら怒るよね。夏歌に。


なら、ヤケクソに突っ込むか。




私は覚悟を決めて、剣を握り直す。そして、
サタンに切りかかった。

だけど、




キィン!



鋭い音が響く。











なんで? どうして? 訳が分からないよ?
どうして? どうして? どうして貴方がサタンを庇うの?
ねぇ、どうして? どうして? どうして? どうして? どうして?
どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして? どうして?





「どうして、先輩がサタンを…」

「…………」

先輩は、無言のまま私を睨み付けた。
目を見て分かった。
先輩の目には光が無かった。だからきっと、


操られてるんだ。


「先輩…目を覚ましてください!」

私がそう呼びかけた。




「うるさい。お前は邪魔だ、だから………消えろ。」



パァン




返ってきた言葉は酷く残酷で、言葉とともに来たのは痛み。
あぁ、痛いな。体も心も。
優しかった先輩は居ないんだな。
いや、最初から居なかった。

私、知ってた。あの性格が"仮面"なんだって。
私と先輩は似ていたから分かってたんだ。
この痛みは先輩の痛みと似ているのかな。
誰も信じれなくて、辛かったんじゃないかな?
"孤独"という海から助けられるのなら助けてあげたかった…

でも、それはもう無理なのかもしれない。
だって、皆の声がだんだん聞こえなくなってるから…

あぁ、この景色を見るのも最後かな…
学校はもう跡形も無く消え、周りに咲いていた花は哀しげに咲いていた。
空は曇っていて、今にも泣き出しそうな空だ。



お願い……
誰か、彼を助けてあげてください……





———————————————————

夏音は大怪我を負ってしまったため意識が薄れているんだよ!
死なせないからね!


次回、アイツが久々の登場!