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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 軽音部って、なんだっけ?-戦隊なんて御免です- ( No.15 )
- 日時: 2011/09/28 18:41
- 名前: 由羽 (ID: Lay1j2X4)
- 参照: 長距離走とかマット運動とか消えろー!
——卯月—— 『シワスンジャーって、なんですか?』
「軽音部ぅ?」
唇をとがらせて、海南が聞き返した。
「そう! 軽音部! ここら辺の高校、軽音部がなくて、途方に暮れていたときに師走高校! ピンチヒッター登場!」
師走って変な名前だけど、学力もいけないところじゃなかったし、あたしはこの高校を選んだ。
「というわけで、あたしは軽音部に入るよ。海南は? 一緒に入る?」
「ううん。私は漫研に入る」
やっぱそこか。
「じゃあ、今年は部活が違うわけだ。三年間美術部で一緒だったのにー! 今までありがとう!」
ひしりと抱きついたあたしを、さりげなく解く海南。
ひ、ひど!
「うんわかったから。じゃあ、そういうことで。仮入部はいつからだっけ?」
「たぶんもうすぐ」
あ、じゃあ海南と帰れるのもあと少し!?
いや、別にひとりじゃ帰れないとかそういうんじゃないけど。
「いやいや。仮入部はみんな五時に終わるから。運がよかったら一緒に帰れるよ」
そう、海南はあたしを励まし、一歩先を歩いて行った。
——時は過ぎ、仮入部期間——
海南とあたしは同じくE組。
まあほっとしたんだけど、今から仮入部。
「じゃあね。睦月」
「行かないで海南ー! 今からでも一緒の部活に……」
少しガタが来ている廊下に、あたしの悲鳴はびりびりと反響する。
それに気が付いたのか、なんだなんだと教室から人が顔を出してくる。
「じゃあね! ばいばい!」
無理やり引きはがされたあたしは、くるくると回りその場に着地した。
うう、みじめ……でもいいもん!あたしは軽音部に入って、有名になってやるもん!
「見てろよ海南ー!」
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