コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 【参照1800突破♪】黒血フォルクロリカ【キャラ絵うp2!】 ( No.368 )
日時: 2012/01/29 12:07
名前: annzu (ID: S86U/ykR)
参照: http://www.kakiko.info/oekaki_bbs/data/IMG_001196.jpg

++ 29:黒血 ++


「どういうことって....とりあえず僕はガイトを取り返しに来たんだ!」
「ほう。」

フランカが怪しく笑う。

「私はお前を撃破する。この体格差でも勝つ。」
「!!」
「—いくぞ!」
フランカがトンボのすねを蹴り飛ばした。竹馬が崩れたおれこむトンボ。

「....お前...子供か.........?」

そうだ、そういえばトンボはフランカと直接戦っていないから顔がばれていないんだ!
この隙に回りこんでガイトを救出...!

「エミィ後ろ!!」
「がっ....」


首筋に衝撃が走る。

「あの時の小聖!?」
「...ぐっ...........」

神経をモロに打たれたせいでバランスが上手く効かない。
朦朧とした意識の中、必死でフランカを睨んだ。

殺されるかもしれない。
恐い。
恐ろしい。
でももうあんな思いはしたくなかった。

『小聖ちゃん、あんたはとっても賢いヤツだね〜
でも今まであたしが見た中で一番ビビリで卑怯な奴だよ.....』

悔しくて涙が出そうだったあの夜。
でも今の私はもう違う。
覚悟は
決まっているから

しかし私が予想していた反応は外れていた。


「ぁぁあぁぁぁぁああああぁぁぁああああ!!!!」
「!?」

頭を抱え込み大きな声で叫ぶフランカ。
ゆっくりと顔を上げる。
真っ赤に充血した瞳は私を真っ直ぐ見据えていた。

「...私を、騙した....のね..?」
「え?」
「......騙した...騙した...私を............」

手袋を取りその白い手をべろりと舐めあげる。
「死ね」
「ぐあぁっっ!」
「ガイト!!」

手刀を使ったのだ。真っ赤な血があたりに飛び散った。

「全員殺してやる。見えなくなるまで切り刻んでやる。
 勿論お前だけじゃなくて仲間も........」


その時。
フランカが全てを言い終わる前に、彼女の喉に黒く大きい鎌が
かざされる。

「誰を切り殺すんだって?」
「あ....フォル先輩........!」

細い三日月をバックに大きな鎌を振り上げた少女。
ドルチェ=フォルクロリカ。

「...くそっ....黒血だと....?」
フランカが唇を噛んだ

シャト先輩がそっと私の頭をなでる。
「よく頑張ったねエミィちゃん。後は僕らに任せて休んでいるといい。」
自然に目尻から涙が零れ落ちた。

「よし。」

大きな鎌を振り上げるフォル先輩。
真紅のスカートが風になびく。

「シャストラ、援護しろ」
「了解」

飛び上がる。

『黒い翼を持つ天使』
黒い鎌が月の光をはじいた。