コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【21話更新♪】黒血フォルクロリカ【参照3600突破!】 ( No.591 )
- 日時: 2012/04/16 22:38
- 名前: 茜崎あんず (ID: 92VmeC1z)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
++ CS第6話:続・サーカス&白虎&黒血チーム ++
「ありゃ、もうフォル先輩交戦してる!」
後輩のトンボ君が声を上げた。
敵は煙と光を上手く利用した戦闘術。小さな少年二人だ。
「何もあんな小さい子にまでねぇ・・・・アイツ加減が無いからさ。」
僕はフォルクロリカの同期、シャストラ=トリスティン。氷狼の麗聖士。
「二対一ですよ、援護しなくても平気なんですか?」
加勢はしない。僕は彼女の実力を誰よりも理解してるつもりである。彼女はとても強いんだ。
「大丈夫。」
不安そうな後輩に向かって僕はにっこりと微笑んだ。
「フォルなら心配要らない。だから今は目の前の戦いに集中しよう。」
敵の姿は未だ見えないがどこかに隠れていることは分かる。
伊達に死線を越えてきたわけではない。
「出ておいで。」
僕の呼びかけに応えたのか、近くの茂みががさりと動いた。
「見つかってしまいましたか。」
漆黒のショートヘアに同色の大きな瞳。花のコサージュを沢山つけた白いチュチュ。白い頬に際立つ赤い唇が開く。
そして。
「団長命令なので殺すも已む無しなのです。とりあえず死んでください。」
少女が取り出したのはデカくて黒光りするアレだった。
「「バズーカ!?」」
「いけませんか?」
無表情のまま着々と点火を進めていく。
「three,two,one・・・・・go!」
どかーーーーーーんというバカみたいにでかい音。
あ、これ死んだわとか思う。
でも不思議と身体に衝撃は無かった。
「アルカ、駄目だろ無闇に攻撃しちゃ・・・・・。」
いつのまにか僕らの間には銀髪の青年が立っていて。
彼の腹は焼け爛れて黒くなっていた。そりゃそうだ。バズーカを受け止めたんだから。なのになんでこんなに良い笑顔なんだ?
「シャドウサーカス団へようこそ♪」
パチンと指を鳴らす音が響く。
「うわぁっ!」
人影がぼむんと消えてシルクハットに変わった。
「ハァーイ」
木の陰から声の主が登場。本当にびっくりしたよ〜。
すると少女はつかつかと木の裏の成年に歩み寄り容赦なく顎へのアッパー顎への裏拳腹への肘鉄からの回し蹴りで壁めり込みコースを炸裂させる。
「このチキンが。」
「ごめんなさい・・・・・」
ぼこぼこにされながらも相変わらずその青年は超良い笑顔。もしかしてこの人マゾなのかなそれだったら出来るだけお近づきになりたくないな〜とか僕は思う。
青年は五分くらい笑顔のまま床に突っ伏してたけどしばらくしてからのそのそと立ち上がった。
「初めまして、俺はシャドー=ミハイル。シャドウサーカス団の団長だ。」
トンボ君は凄い目で青年を見ている。
トンボ君もいつもエミィちゃんにフルボッコにされてるから何かしら共感できる部分があるんじゃないかな?まぁ彼の場合、理不尽な暴力に耐えるための原動力が恋だからちっとも不純じゃないけどね。あ、ちなみに僕もそうです☆
「俺は生憎君たちと戦う気じゃないんだ。出来るだけ話し合いでことを進めたいと思う。だから質問に答えろ。なんでウチのサーカスをぶち壊したんだ。」
丁度その時巨大な爆音が起きる。
この匂いはフォルが聖蜉蝣鎌を解放したヤツだ。
「しゃすとらぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
突然遠くから声が降ってきた。
「え?」
目を凝らすと吹き飛ばされたフォルがバランスを崩したまま凄い勢いでこちらにふっとんできてる。
「うけとめろぉぉぉぉぉおぉぉぉぉ!!!!」
「そんないきなり!?」
仕方ない。フォルの頼みだ。
受け止めるため足を開き構えを取る。
絶対受け止めてやるぞ・・・・。気を充填させ踏ん張ってたんだけどな〜
突然の突風により、フォルの身体は東へ五メートルずれてしまった。
勿論僕もそれを追うわけだ。
一応僕はフォルを受け止めることが出来たんだけど着地した場所がサーカス団の団長さんの上なんだよね〜
「・・・・・・・重い!」
「ごめんね〜」
せっかく真面目に話してたのに。
なんかシャドーさんが可哀想になってきた。